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きっかけは何? ふと思い立って自宅の光インターネットを1Gbps→10Gbpsに切り替えた話【前編】(2/3 ページ)

皆さんは、自宅のインターネット回線をどうしていますか? 筆者はNTTドコモの「ドコモ光」の1Gbpsプランを使っていたのですが、それを10Gbpsプランに切り替えることにしました。この記事では、そのいきさつを紹介します。

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増速の障壁は「電話」だった

 PCにしてもスマートフォンにしても、筆者は基本的に「一番(スペックの)いいモノ、頼む」という考えです。ただし、それはあくまでも一定の実用性があることが前提で、どれだけスペックが良くても、実用性に欠ける場合は選定を見送ることもあります。

 このことは自宅ネットワークも同様です。回線事業者の変更にしても、契約プランの変更にしても、原則としてスペックダウンになる選択はしません。その観点でいえば、ドコモ光(フレッツ光 クロス)に10Gbpsプランが出てきた時点で、すぐに切り替えることを検討しました。併せて、他の事業者(KDDIやJCOM)の提供する10Gbps回線への乗り換えも考えました。

 しかし、リリース当初のフレッツ光 クロスではひかり電話を継続利用できないという制約がありました(参考記事)。希望者に貸し出される「ホームゲートウェイ」(ひかり電話ルーターに相当)には電話の接続端子があるにも関わらず、利用できないとされたのです。これは、ドコモ光を含む10Gbps対応の光コラボレーション事業者(FVNO)も同様でした。

 「今さら固定電話なんて使うの?」と思う人もいるかもしれませんが、コロナ禍を受けて在宅勤務が増えて、通話料金を抑える目的で使う機会が増えました。携帯電話でもオプションで国内通話(準)定額はあるのですが、ひかり電話を使う方が手っ取り早いし出費を抑えられるんですよね……。

光電話
ひかり電話→ドコモ光電話は、ひかり電話ルーターを借りるために継続している面もありました。しかし、コロナ禍を経て使う機会が増えたんです……

 「じゃあ、10Gbps対応で電話もある他社回線への乗り換えは?」という観点ですが、以下の観点から見送りました。

  • 工事費が結構掛かる(新規敷設となるため)
  • 住所検索で10Gbpsプランを契約できないとされた(検討当時)
  • ひかり電話用に発番された電話番号を他事業者に移行できない

 「工事費とかは、キャッシュバックとか受ければ穴埋めできるんじゃない?」と思うかもしれません。確かにそれはその通りなのですが、解約時に必要な支払いも鑑みると必ずしもお得とは言いきれない面もあるので、あえて考えていません。

却下
新居でマンションタイプ回線を利用できないと判明した際に別事業者の回線に乗り換えることも検討したのですが、却下されるなどして断念しました

 ここまで来ると、10Gbps回線はフレッツ光 クロス(か、同回線を使う光コラボレーションサービス)しか事実上選択肢がないが、ひかり電話を使えなくなるのは困る――ビデオ会議で困ることがなかったこともあり、10Gbps回線への切り替えは当面見送ることにしました。

当初ダメだった
フレッツ光 クロスでは当初、ひかり電話(IP回線を利用した固定電話)が利用できませんでした(参考リンク

約3年の時を経て「電話」に対応するも「工事費」の壁にぶつかる

 10Gbps回線の導入を見送ってしばらく経過し、2023年に入りました。大型連休が終わった5月6日、大ニュースが入ってきました。フレッツ光 クロスでもひかり電話を利用可能になるというのです。ドコモ光 10ギガも、特に報道発表はありませんでしたが同じタイミングでドコモ光電話に対応する旨が発表されました。

ついに
ホームゲートウェイにあるのに使えなかった「電話機端子」が約3年の時を経て使えるようになりました

 実用面において、1Gbpsから10Gbpsへ切り替える上での障壁はなくなった……のですが、今度は工事費がハードルになりました。

 ドコモ光 1ギガを光配線(通信回線が光ファイバーとなる)プランで使っている場合、ごく一部の例外(※1)を除いて自宅側での回線工事は不要、つまり使っているONU(光コンバーター)やホームゲートウェイを取り換えるだけで10Gbps対応にできます

(※1)集合住宅(アパート/マンション)向け光配線プランで、設置(自宅)側施設に10Gbps対応でない部分がある場合など(物理的な工事が必要な場合は、申し込みのコンサルティング時に伝達されます)

 しかし、筆者の契約条件の場合、ホームゲートウェイの設定に伴う派遣工事が必要です。この派遣工事は有償で、1万1660円となります。これに、ドコモ光電話の機器工事料(設置料)として1650円がプラスされます。

 別事業者の回線を引き直す工事費より安いことは確かなのですが、大規模な工事がないのにこれだけの金額を払うのには、どうしても“ためらい”がありました。分割払いも可能ですが、この金額で分割払いするのも何だかな、と思ってしまったのです……。

ドコモ光
ドコモ光を1ギガ(1Gbps)から10ギガ(10Gbps)に変更する場合の工事費(NTT東日本エリア)。筆者宅の場合、戸建てかつ回線工事は不要ですが、派遣工事は必要なので1万1660円となります

速度の切り替えでも「工事費無料」に

 しかしドコモは2024年6月、1ギガ(1Gbps)から10ギガ(10Gbps)に変更する場合の工事費を“無料”とするキャンペーンを開始しました。これを適用すれば、先述した工事料のうち1万1600円は確実に無料となります。

 光インターネットの工事費無料キャンペーンの多くは、キャッシュバック(または月額料金の値引き)で「実質無料」とするところ、ドコモのキャンペーンは完全無料です。後から還元する実質価格よりも、その場で値引くスタイルを好む筆者としては、これで切り替える障壁が完全になくなりました。

工事費無料
新規契約や転用(フレッツ光回線を使う別サービスからの移行)では無料だった基本工事費無料キャンペーンが、品目変更(1ギガから10ギガへの切り替え)にも拡大されました

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