転換期を感じさせる「GoPro HERO13 Black」と、小さくてかわいい「GoPro HERO」を試す:武者良太の我武者羅ガジェット道(1/4 ページ)
メインストリームの「GoPro HERO13 Black」と、「GoPro HERO」──それぞれの性能を実機でチェックしてみました。
ミラーレスやスマートフォンでは撮れない、撮りにくいシーンを記録できるアクションカム──その市場をリードするGoProの最新モデル「GoPro HERO13 Black」が登場しました。
大手メーカー以外にも多くのブランドがさまざまなモデルをリリースしているアクションカム市場だけに、リーダーといえるGoProが選んだ最新の方向性は、多くのカメラマンやスポーツ・アクティビストが気になるところでしょう。
今回は1世代ぶりの2モデル構成で、13のナンバーが振られたメインストリームの「GoPro HERO13 Black」(6万8800円)と、小型軽量ボディーにシンプルなUIを組み合わせた「GoPro HERO」(3万4800円)です。今回はそれぞれの性能を実機でチェックしてみました。
レンズ交換式アクションカムの「GoPro HERO13 Black」
まずはGoPro HERO13 BlackとGoPro HERO、前モデル「GoPro HERO 12 Black」のスペックから確認してみましょう。GoPro HERO13 BlackはGoPro HERO 12 Blackのマイナーチェンジといえます。
| GoPro HERO13 Black | GoPro HERO | GoPro HERO 12 Black | |
|---|---|---|---|
| プロセッサ | GP2 | 非公開 | GP2 |
| センサーサイズ | 1/1.9インチCMOS | 非公開 | 1/1.9インチCMOS |
| 有効画素数 | 27.6MP | 非公開 | 27.6MP |
| レンズF値 | F2.5 | F2.3 | F2.5 |
| レンズ交換 | ◯(マクロ、超広角、NDフィルター、アナモフィック) | ◯(レンズカバー) | ◯(超広角) |
| ビデオ解像度/フレームレート | 最高5.3K(16:9)/60fps | 最高4K/30fps | 最高5.3K(16:9)/60fps |
| 10bit記録 | ◯ | − | ◯ |
| カメラ内手ブレ補正 | ◯ | − | ◯ |
| スローモーション | 8倍(最高2.7K) | 2倍(最高2.7K) | 8倍(最高2.7K) |
| バーストスローモーション | 13倍・400fps(720fps/15秒) | − | − |
| ライブストリーミング | 1080p/60fps | − | 1080p/60fps |
| 写真解像度 | 2713万画素 | 1200万画素 | 2713万画素 |
| マイク数 | 3機 | 2機 | 3機 |
| 外部マイク入力 | ◯ | − | ◯ |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 |
| バッテリー | 1900mAh | 1255mAh(内蔵) | 1720mAh |
| 連続撮影時間 | 2.5時間以上(1080p/30fps) | 1時間40分(4K/30fps) | 2.5時間以上(1080p/30fps) |
| メインディスプレイ | 2.27型(タッチ操作可能) | 1.76型(タッチ操作可能) | 2.27型(タッチ操作可能) |
| フロントディスプレイ | 1.4型 | − | 1.4型 |
| 防水性 | 10m | 5m | 10m |
| サイズ | 約71.8(幅)×33.6(奥行き)×50.8(高さ)mm | 約56.6(幅)×29.4(奥行き)×47.7(高さ)mm | 約71.8(幅)×33.6(奥行き)×50.8(高さ)mm |
| 重量 | 約154g(バッテリー、マウントフィンガー含む) | 約86g | 約154g(バッテリー、マウントフィンガー含む) |
GoPro HERO13 BlackとGoPro HERO 12 Blackの基本スペックはほぼ同一といっても過言ではありません。バッテリー容量は1720mAh→1900mAhと増加しましたが、外寸は変わらず、まさか重量まで同じとは。ケージ、リグなど、旧世代用のアクセサリーがそのまま使えるのはメリットですね。
新たに登場した「Contactoマグネット式ドア+電源ケーブルキット」は、GoPro HERO 10 Black以降のモデルで利用可能です。バッテリードアを開かなくても充電できるので、水回りで使っても問題ありません。
ところで気になるのは、連続撮影時間が2.5時間以上という部分です。1080p/30fpsで記録している場合の撮影時間とのことですが、バッテリー容量が少ないGoPro HERO 12 Blackの1080p/30fps撮影時の駆動時間も2.5時間以上なんですよね……。これはつまり、同じGP2プロセッサを積んでいるけれども、GoPro HERO13 Blackはクロックを高めて処理能力を上げているものと考えられますね。
大きな差となるのは、交換できるレンズ(レンズモッド)の種類が増えたことです。ピント調整が可能なマクロレンズモッド、画角を広げる超広角レンズモッド、明るい場所でもモーションブラーを残せるNDフィルター(ND4、ND8、ND16、ND32)が同時にリリースされ、今後はアナモフィックレンズモッドの登場も予告されています。
見た目はレンズカバーの交換となるため、ミラーレスを使っているときのような感覚にはなりませんが、撮影領域が大幅に増えるアプローチは大歓迎です。なお交換したレンズモッドはGoPro HERO13 Black側が自動認識してくれるため、ユーザー側で設定する必要はありません。ありがたい!
他にも着脱が簡単なマグネット式ラッチマウントが使えるようになりました。フォールディングフィンガー(マウント)を内蔵しているとはいえ、GoProはずっと強固なマウントシステムを採用してきた弊害として、脱着するためにいちいちネジ(サムスクリュー)を回さなければならず、時間がかかりました。
GoPro HERO13 Blackからは左右のラッチを押すだけで取り外せるため、ユーザビリティー面で大きな進化を遂げました。
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