骨伝導イヤフォンの弱点を空気伝導ドライバー併用で克服した「OpenRun Pro 2」を試す(1/3 ページ)
耳をふさがない骨伝導イヤフォンのフラグシップモデルに新型が登場。実機を試してみた。
骨伝導イヤフォンを手掛けるShokzが9月5日に発売した「OpenRun Pro 2」(税込み2万7880円)は、同社の最新フラグシップモデルだ。以前の社名であるAftershokz時代の「Aeropex」(2019年発売)を使っていた筆者が、最新モデルの実力を試してみたので、詳細をチェックしていこう。
Shokzは、2011年に米国で創業した骨伝導イヤフォンのパイオニアともいえるメーカーだ。先ほど挙げたAeropexは、コロナ禍で多くの企業がリモートワークに切り替わったとき、オンライン会議の機会が増えたユーザーから装着感の良さを指摘されていたのは記憶に新しい。
筆者もその内の1人だ。よくあるオープンイヤー型のイヤフォンとは異なり、完全に耳をふさがずに装着できる。しかも本体重量が約26gしかないので、長時間の会議も苦にならない素晴らしい製品だった。
だが、そんなAeropexにも欠点はあった。骨伝導ゆえに低音域が減衰するような感じや、ビデオ会議の通話音声が少しこもったように聞こえるなど、正直なところ、音質には不満を覚えていた。
音質だけでなく、充電に専用のマグネットケーブルを必要とする点もイマイチだ。コネクターにケーブルを差し込まなくても接点で接続できるため気軽ではあるが、充電ケーブルに汎用(はんよう)性がなく、Aeropexを充電するためだけに専用ケーブルを持つ必要あった。
そんな経験から、最新のOpenRun Pro 2はこれらの不満点がどのように払拭(ふっしょく)されているのか期待していた。早速実機をチェックしてみよう。
充電はUSB Type-Cに対応 専用ケーブルにサヨウナラ
商品を開封してみると、専用のキャリングポーチ、本体、取扱説明書、USB Type-Cケーブルが付属している。今回はAeropexからの変化を強く実感するために、あえて製品仕様をチェックしていなかったので驚きはひとしおだ。
本体右側のキャップを外すと、USB Type-Cポートが見える。充電時間は約1時間で、最大12時間の音楽再生が可能だ。
急速充電にも対応しており、5分間充電するだけで最大2.5時間利用できる。会議の準備中にバッテリーが切れていることに気が付いても、5分間の充電時間を確保するだけで、1回分の会議をしのげるようになっている。
基本的なスペックとして、接続はマルチペアリング対応のBluetooth 5.3、対応プロファイルはA2DP/AVRCP/HFP、対応コーデックはSBCとなっている。専用アプリ(iOS、Android)で細かなイコライザー設定も可能だ。本体はIP55レベルの防じん防水性能も備える。
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