8K/30fpsで撮影できる360度カメラ「QooCam 3 Ultra」の強みと弱点 GoPro MAXみたいな箱型ボディー:武者良太の我武者羅ガジェット道(3/4 ページ)
QooCam 3 Ultraは、2023年に発売された「QooCam 3」のアップデートバージョンです。実機を用いて撮影テストをしてみました。
空間表現に長けた、ハイレベルな撮影品質
ここからは、QooCam 3 Ultraで撮影した作例とともに解説していきましょう。東京の湾岸地帯で提供されているシェアリング3輪EVバイクの後ろカゴに一脚を固定してみました。QooCam 3 Ultraで撮影した360度全天球映像をトリミングして4Kで書き出しています
明るい日中での撮影だと、QooCam 3 Ultraのセンサーおよびレンズの性能がフルに活用されていると感じます。全域がパンフォーカスでシャープですし、空間の広がりも実感できます。
専用PCソフトの「QooCam Studio」は、特定の被写体を中央部に収めるようトリミングを自動化してくれるAIトラッキング機能が使えます。ドローンが被写体の後ろからついてきながら撮影しているような雰囲気の映像を作ることができます。
トラッキングしたデータを反映させたあと、マニュアルでの微調整も可能です。被写体を真後ろから追いかけるだけではなく、左右にシフトさせた状態の映像作りも簡単です。
雨模様の日でしたが、360度全天球映像の作例もご覧ください。シャープで見やすい映像ですよね。ズームアップするとスマホカメラのデジタルズームのような塗り絵っぽさが見えてきますが、焦点距離がフルサイズ換算9.36mmの魚眼レンズという仕様上当然の結果です。
専用PCソフト、専用スマホアプリによる後処理となりますが、ブレの補正力も高くて安心できます。上下のブレが格段に増える砂浜の上を歩くという、歩行動画撮影において過酷な状況であっても水平線が真っすぐ整うので、違和感のない動画が作れます。
高い防じん防水性能もQooCam 3 Ultraの魅力です。この動画は三脚を砂浜に埋めているために、はじけた水滴しか付着しませんでしたが、ちゅうちょすることなく寄せては返す波の動きが見える位置からの撮影ができます。ただし、海の波打ち際や海中などで撮影した場合、撮影後に本体を拭き上げて塩分を含む海水の影響を受けないようにしましょう。
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