エプソンダイレクトのデスクトップPCを一手に担う「ちくま精機」 訪ねて分かった1日修理や短納期を実現する“秘密”(3/5 ページ)
エプソンダイレクトのデスクトップPCは、長野県安曇野市にある「ちくま精機」で作られている。意外なことに、ちくま精機にはエプソンダイレクト(と、その親会社であるセイコーエプソン)との資本関係を持たない。そんな両社を結びつけるものは何なのか――ちくま精機の本社を訪ね、その秘密を探った。【更新】
組み立て工程は10個のセルで実施
先述の通り、本体の組み立て工程もセル生産方式だ。セル(ブース)は10個用意されており、基本的には1つのブースで複数の機種を作る混流生産となる。
検査工程は熟練工が関与
組み立てが終わると、内観/安全検査を経てコンフィグテスト込みの機能検査が行われる。先述の通り、これらの検査に合格するとPCは“完成”となる。
検査には熟練工を関与させることで品質を高めているという。
梱包工程も一部を自動化
梱包工程でもDPSは活用されている。貼付するラベル類、封入する本体やマニュアル/付属品の間違いを防ぐためだ。出荷する前の最終工程ということもあり、指さし確認も行うことで念には念を入れているようだ。
リファービッシュPCの「生産」も実施
エプソンダイレクトの新たな取り組みの1つであるリファービッシュ(メーカー再生)PCの生産も、ちくま精機で行われている。
リファービッシュPCは、「無料貸し出しプログラム」による貸出用機材、展示会などで短期間使用した製品、外観の小さなキズ/汚れを理由に返品されたPCなどをクリーニング、検査や必要な修理を行って再生したものだ。通常の新品PCと同等の品質とした上で販売される。
新品PCと同等の品質ということで、各種保証はもちろん、保守サービスも通常通り適用/加入できるので、安心して使える。それでいて、通常の販売価格から約30%引きで購入できるなど、おトクさもメリットに挙げられる。
この取り組みはエプソングループの環境活動の一環でもある。リファービッシュPCでは、従来なら廃棄対象だった部材の再利用も行うため、資源循環にポジティブな効果をもたらすからだ。
リファービッシュPCの生産用在庫はちくま精機の工場内に保管されており、受注に合わせて生産を行う仕組みとなっている。デスクトップモデルはBTOも可能で、要望に合わせてCPU、メモリやストレージなどを組み込んだ後、新品PCと同じ検査を経て出荷される。
なお、リファービッシュPCにはその旨を示すマーク(シール)が貼付される。
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