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Apple DockKit対応ジンバル「Insta360 Flow 2 Pro」は、多くの改善ポイントを重ねて使いやすくなった武者良太の我武者羅ガジェット道(2/3 ページ)

従来モデルと比較して「これは良いものだ」と感じられる進化……とまでは言い切れないけど、“技アリ”な改善ポイントがいくつもあったのです。

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やや大きくなったものの、これは大きな改善点

 まずは折りたたんだ状態のInsta360 Flow 2 Proをご覧ください。ジンバル本体部と、スマホを挟むクランプは磁石で固定するスタイルはそのままですが、一部が出っ張っています。

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折りたたんだ状態のInsta360 Flow 2 Proと磁気スマホクランプ

 参考までに、こちらがInsta360 Flow Proの収納形態です。スマートです。しかしこの形状は改善ポイントの1つだったんですよ。

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過去モデル「Insta360 Flow Pro」の収納形態
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しっかりと握れる形状になったため、安心感が増した

 ジンバルは多くのモーターを内蔵している製品ゆえに、ラフに扱うと壊れてしまうのではという不安がつきまといます。だからバッグなどから出し入れするときもおっかなびっくりで腰が引けがちなのですが、Insta360 Flow 2 Proはしっかりと握れる形状のため安心して出し入れできます。

 スマホ用ジンバルで小型化を目指したInsta360自身が、「小型化が正しいわけじゃない」と考えを切り替えたかのような姿勢が伺えますよね。

 接合部もやや複雑な形状となりました。従来品は1つの、広い台座でクランプの向きを決めていましたが、Insta360 Flow 2 Proは中央部に爪が入り、台座部が2つに。そしてInsta360 Flow 2 Proの接合部には小さな赤いスイッチが備わっています。

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接合部の真ん中に爪が入ったInsta360 Flow 2 Proのクランプ

 電源が入っている状態でクランプを外すと、ジンバルの各モーターが一瞬たりとも暴れずに一定の角度で保たれます。これはスマホを何かにぶつけてしまってクランプが外れたとき、Insta360 Flow 2 Proのモーターに負荷をかけないようにするための保護スイッチなのでしょう。

 前述した出っ張り部分ですが、これはメインアームのヒンジです。2軸構造となったのが興味深い。なぜこのような形状となったのか、開発者にお話を聞けたわけではないので想像するしかないのですが……。

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ガンプラの腕のような2軸構造となったアームのヒンジ
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旧モデルは垂直のラインを意識したスタイリングでした
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サイドに大きく張り出すことになったメインアーム

 対してInsta360 Flow 2 Proは、中間のモーターが入ったジンバル部が横方向に大きく張り出しています。

 軽量なスマホと組み合わせて使うのであれば、Insta360 Flow/Flow Proの大きさでも悪くありません。しかし今は大画面スマホ全盛期です。小型モデルは実際に売れていないのか、次々とディスコン状態となり、後継機が生まれていません。今後も大きく、重いスマホが求められていくことを考えると、体格の良いスマホでも安定させるべく、このような構造を取り入れたと考えられます。

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底面部に備わるスライド式の三脚

 Insta360 Flowシリーズは三脚を内蔵しているのも売りです。Insta360 Flow 2 Proは従来よりも剛性があり、長さも申し分ない三脚パーツとなりました。

 記憶に頼ってみると、従来よりも安定感が向上していますね。筆者は6.12型のiPhone 14 Proで試用しましたが、7型に近いサイズのスマホでもしっかりと立たせることができそうで好印象です。

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5段式の伸縮ロッドも内蔵。自撮り棒として使える
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ロッド先端部にあるヒンジを曲げることで、持ちやすい状態のまま自由な画角を求められる

 シリーズおなじみの伸縮ロッドも備えています。やはり同じくヒンジも備わっています。

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 ヒンジを真っすぐに保ったままであれば、伸縮ロッドを伸ばした状態にして自立させることも可能です。テーブルの上において調理シーンを撮るときも、ローアングルな視野の構図にしなくて済むのがありがたいじゃないですか。

 ジンバル+スマホを無人カメラマンとして使う場合、強力で精度の高いトラッキング機能を備えたInsta360 Flow 2 Proはその期待に確実に応えてくれるでしょう。

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