「モンスターハンターワイルズ」を快適にプレイしたい! 2025年のゲームタイトルを快適にプレイするためのグラフィックスカード選び(2/3 ページ)
大作(AAA)ゲームタイトルをプレイすると、理論性能が良いはずのGPU(グラフィックスカード)なのにグラフィックスがいまいち――そんな現象が起こることがある。カプコンの「モンスターハンターワイルズ」を快適にプレイするにはどんなGPUを選べばいいのか、テストを交えて紹介していく。
「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」を測定してみる
2月5日に公開された「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」は、モンスターハンターワイルズをプレイするにあたって、そのPCが性能要件を満たしているかをチェックできるアプリだ。同タイトルの購入を検討している人はもちろん、自分のPCの実力を計測したい人は試してみるといい。
計測結果は、独自の計算式で算出された「スコア」として表される。スコアが2万以上で「非常に快適」と診断され、1万3000〜1万9999が「快適」、1万250〜1万2999で「プレイ可能」として診断される。
先日の記事を読んだ人は理解していると思うし、実際にモンスターハンターワイルズベンチマークを試した人も分かっていると思うが、モンスターハンターワイルズはそこそこスペックの高いGPUがないとマトモに遊ぶのが厳しい。β版の時点でも、先述した3つの要件を満たしていないとPlayStation 5や Xbox Series X並みの品質で4K解像度のプレイは厳しかった。
きっと製品版のPC版モンスターハンターワイルズも、β版に近い仕様となるはずだ。その意味では、モンスターハンターワイルズベンチマークは事実上、2025年以降に登場するAAAゲームタイトルを快適にプレイするための診断アプリの1つとして使えると思う。
ということで、筆者宅にあるグラフィックスカードを使ってモンスターハンターワイルズベンチマークを一通り実行してみよう。使うPCは、別メディアの企画で自作した「12万円PC」で、主なスペックは以下の通りとなる。
- CPU:Ryzen 7 5700X(8コア16スレッド)
- マザーボード:ASRock B550M Pro4(AMD B550チップセット)
- メモリ:DDR4-3200 32GB
Socket AM4にDDR4メモリのシステムということで、最新のハイエンドではない。しかし、AM4世代とはいえ、8コア16スレッドCPUは今でも十分すぎる性能はあるし、今基準の目線で見てもRyzen 7 5700Xはまあまあ優秀な方だと思う。メモリの容量も32GBあるのでスペックが低すぎるということもないだろう。
恐らく、このあたりのスペックでPCゲームを楽しんでいるPCゲーマーは少なくないはずだ。
そして今回、筆者宅にあるグラフィックスカードで、先ほど挙げた要件を満たせるものは以下の通りだ。
- Radeon RX 6800 XT
- GeForce RTX 5090
- GeForce RTX 4090
- GeForce RTX 4070
- GeForce RTX 3090
- Arc B580 Graphics
比較用として、要件を微妙に満たしていないグラフィックスカードをITmedia PC USER編集部に借りてもらい、一緒に試すことにした。
- Radeon RX 7600(理論性能は満たすものの、メモリ帯域幅が足りない)
- GeForce RTX 4060 Ti 16GB(グラフィックスメモリの容量は十分なものの、メモリ帯域幅が足りない)
- GeForce RTX 4060 Ti 8GB(グラフィックスメモリの帯域幅と容量が足りない)
ベンチマークの設定にも言及しておこう。
既に、他メディアでも広くさまざまなGPUを用い、いろいろな解像度でテストを行っていると思うが、その多くはデフォルト設定のままでテストをしている。同じことをやってもしょうがないということもあり、今回はあえて設定を変えてテストを行った。
まず解像度だが、よく使われる「フルHD(1920×1080ピクセル)」と「4K(3840×2160ピクセル)」の2つをセレクトし、実行している。
また、グラフィックプリセットは通常、搭載しているGPUを勘案しての“お勧め”が自動選択され、レイトレーシングは「オフ」となるが、実際にプレイする環境を考慮して以下のようにしてみた。
- フルHDでのテスト(→ミドル〜ミドルハイクラスのPCを持っていると想定)
- グラフィックスプリセット:中
- レイトレーシグ:中
- 4Kでのテスト(→ハイエンドPCを持っていると想定)
- グラフィックスプリセット:ウルトラ
- レイトレーシング:高
なお、いずれの解像度でもフレーム生成は「オフ」としている。これも、多くのアクションゲーマーはオフにすることが多いと想定してのことだ。
確かに、フレーム生成を使うと表示こそ滑らかになるが、ゲームプレイ時の操作遅延が大きくなる傾向が出てきてしまう。例えば実動で30fps(33.33ミリ秒)のゲームをフレーム生成技術で60fpsにしようが、120fpsにしようが、ゲーム操作の入力タイミングサイクルは33.33ミリ秒間隔のままで変わりない。
万が一、プレイヤーが「実描画フレーム」ではなく「生成された補間フレーム」の方を見てゲーム操作を行った場合、入力遅延は最大で66.66ミリ秒(通常の2倍)にまで増大する。これは、それなりのアクションゲーマーであれば知覚できる。
フレーム生成を有効にしてプレイした際に「あれ? ゲームプレイの腕前が落ちたかな?」と疑問に思ったときは、一度フレーム生成を無効にして試してみるといい。
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