レビュー
「iPhone 16e」は“最もリーズナブル”な新時代へのステップだ! 実機を試して分かった従来モデルとの決定的な違い(3/5 ページ)
Appleから、次の時代――「Apple Intelligence」が当たり前となる際のベーシックモデルとなる「iPhone 16e」が発売された。実機を試して分かったことを林信行氏が整理した。
カメラ性能とユーザー体験
それよりかは、iPhone 16eに切り替えたことで、新しくできるようになったことに注目してみよう。
まずはカメラだが、撮れる写真が圧倒的にきれいなことに驚かされるはずだ。特にiPhone 11よりも前のモデルにはなかったAIを使った処理で、そうでなくてもきれいに撮れる写真がさらに美しい仕上がりで瞬時に表示される(つまり、被写体がよりくっきり写り、暗くして沈んでいた部分もしっかり見えるようになったりする)。
ディスプレイが、古いiPhoneでは表現できない明るさを表現できるので、太陽の光の中で撮った写真などはさらに旧モデルと見た目の差がつくはずだ。
iPhone 16eの標準レンズは、35mm換算で26mmの広角レンズだ。撮影すると被写体が実際よりも遠くにあるように写る。一方、2倍ズームで撮影すると35mm換算で52mmになり、かなり見た時の印象に近いサイズで撮ることができる
一方で、暗いところの撮影も強い。暗い箇所では自動的にナイトモードというシャッター速度を長めにする撮影モードが起動する。従来の「カシャッ」というシャッター音でなく、「チャッ!」という音の後にしばらく「ジー」という音が鳴るので、その間はしばらくできるだけ動かずにカメラを構えておく必要がある。
この撮影方法で、人間の目でもはっきり見えないくらい暗い部屋の様子も、まるで明かりをつけているかのような明るさで撮れてしまう。
ただ、あえて暗い雰囲気を残したい場合やサッと撮影したいときなど、ナイトモードが煩わしいこともあるので、ナイトモードのアイコンを覚えておいて、必要に応じてタップしてオフに切り替えることも覚えておくと、いざという時役立つはずだ。
別記事にApple提供のナイトモードの撮影サンプルを示したので、ここでは日中の写真撮影の検証結果を掲載したい。最安モデルだからといって、あえてカメラの性能を落とすということはしていない。レンズが1つになり撮影モードが少ないだけで、上位モデルとほぼ変わらない画質の写真を撮ることができる。マクロ撮影がないが、花をクローズアップで撮るくらいの接写は可能だ(上位モデルのマクロ撮影だとおしべやめしべ、その先についた花粉まで撮れる)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「iPhone 16e」が“iPhoneの価値”を再定義する製品だと考えられる、4つのデザイン視点
Appleから、これからの「スタンダードiPhone」を意味する「iPhone 16e」が発表され、28日は販売がスタートする。林信行氏が、改めてこの新モデルの立ち位置や魅力をまとめた。
「iPhone 16e」発表、A18チップ搭載、128GBモデルが9万9800円から 廉価なiPhone SEの“実質的な後継モデル”に
価格は9万9800円(税込)から。21日午後10時に予約受け付けを開始し、28日に発売する。
「Apple C1」は“新しい進化の出発点”となる“自社開発”モデム 「iPhone 16e」で初採用となった理由
Appleが2月28日に発売する「iPhone 16e」には、Appleが自社設計したセルラーモデムが初搭載されている。これは、今後のApple製品の競争力を向上する上で重要な存在となりうる。【修正】
AIの時代だからこそプライバシー問題を強く意識しよう パーソナルコンピュータ誕生の背景から今に至る歩み
毎年1月28日は「データ・プライバシーの日」となっている。林信行氏が、PCの生い立ちから現在までに至る道のりを考察した。
“後出し”の生成AI「Apple Intelligence」がAppleの製品力を高める理由
生成AIにおいて出遅れを指摘されているAppleが、開発者向けイベントに合わせて「Apple Intelligence」を発表した。数ある生成AIとは異なり、あくまでも「Apple製品を使いやすくする」というアプローチが特徴だ。



