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「Western Digital(WD)」が「Sandisk」の分離を完了 SSDを含むフラッシュメモリ関連事業を移管再び独立

Western Digitalが進めていたフラッシュメモリ関連事業の分割が完了した。フラッシュメモリ関連事業は「Sandisk」が再独立する形で行われ、同社は単独で株式を上場している。

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 Western Digital(WD)は2月24日(米国太平洋時間)、同社が保有するフラッシュメモリ関連事業について、Sandiskへの移管を完了したことを発表した。これによりWDはSanDiskブランド製品を含むHDD専業メーカーに、SandiskはWDブランド製品を含むフラッシュメモリ専業メーカーとなった。

 なお、Sandiskは同日付で米NASDAQ市場に株式を上場している。

WD/SD
Western Digitalがフラッシュメモリ事業をSandiskに移管した

 WDは2024年5月、フラッシュストレージ事業を分社した上で、分社後のフラッシュメモリ事業会社を単独で上場させる計画を発表した。WDはHDD、新会社(Sandisk)はSSDを始めとするフラッシュメモリにそれぞれ特化させることで各市場におけるリーダーとしての地位の確立と、効率的な事業運営につなげることが目的だという。

 Sandiskへの事業移管と同社株式の上場をもって、WDによる分社計画は完了したことになる。

キオクシアとの合弁事業もSandiskへ継承

 SanDiskは東芝(いずれも当時)と2000年からNANDフラッシュメモリの生産において合弁事業を開始した。SanDiskはWD傘下となり、東芝は生産を含むフラッシュメモリ関連事業を東芝メモリ(現在のキオクシア)に移管したが、現在に至るまでこの合弁事業は続いている。

 SandiskはWDから合弁事業に関する権利を継承した上で、少なくとも2034年まではこの合弁を継続するという。

新生Sandisk
新生SandiskはWDからキオクシアとの合弁契約を継承し、少なくとも2034年まで継続する

製品ブランドはどうなる?

 SandiskはWDからフラッシュメモリ事業“全般”を受け継いだ。その中にはWDブランドで販売されているSSD製品も含まれる。

 同社が上場に当たって開催したInvestor's Day(投資家の日)の資料を見る限り、従来WDブランドで展開していたSSD製品は当面の間はWDブランドを冠して販売を継続するようだ。ただし、サポートはSandiskに移管されているので、WDブランドであってもSSDについては今後Sandiskからサポートを受ける必要がある(※1)。

(※1)2024年10月25日(米国太平洋時間)までに作られたWDアカウントのうち、同日までにフラッシュメモリ製品が登録されたものについては、登録情報を反映したSandiskアカウントが自動作成されている。ただし、この自動作成以降はWDアカウントはHDD製品用、Sandiskアカウントはフラッシュメモリ製品用と“別個”のものとして扱われるので、管理に注意が必要となる

 一方、従来からSanDiskブランドで販売していた各種製品については、順次新しい「Sandisk」ロゴに変更される。ただし、米国以外のWebサイトでは旧「SanDisk」ロゴが継続利用されており、ロゴの変更は時間をかけて行われる可能性もある。

クライアントSSD
クライアントSSD製品のうち、旧来からSanDiskブランドで展開していたもの(主にPCメーカー向け)は新しいロゴに順次変わりそうな雰囲気だが、WDブランドで展開していたもの(パッケージによる単品販売がメイン)については当面WDブランドで販売されそうだ
外付け
SDメモリーカード、ポータブルSSD、USBフラッシュメモリなど、元々SanDiskブランドで展開していた製品は、順次「Sandisk」ロゴに変わるようだ

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