5000回繰り返して使えるというエレコムの「ナトリウムイオンモバイルバッテリー」を試して分かったこと(3/4 ページ)
3月13日、エレコムが安全性が高く環境にも優しいナトリウムイオン電池を採用したモバイルバッテリー「DE-C55L-9000」の予約を開始した。今、なぜナトリウムイオン電池なのか、エレコムが開催した発表会の模様を紹介する。
ナトリウムイオン電池モバイルバッテリーの課題
これら4つの特徴だけ聞くと、手放しで歓迎したくなるが、デメリットもある。
まず、容量の割に重くて大きいという点だ。また普及していないので価格が高く、ナトリウムイオン電池はPSE(電気用品安全法)対象外のため、PSE取得マークを付与できない。
モバイルバッテリーなど小型充電式電池を回収してリサイクルする団体「JBRC」の会員であるにもかかわらず、対象外(対象となっているのはニッカド電池/ニッケル水素電池/リチウムイオン電池)ゆえに、家電量販店などに設置してある回収ボックスを使えないというデメリットもある。
エレコムでは「地方自治体に問い合わせいただく、弊社サポートセンターへ問い合わせいただく、エレコムデザインショップへお持ちいただくことで、回収できる」としている。
とはいえ「開発を始めたばかりの2年前と比べるとコンパクトに仕上がった。今後も、研究や開発が進めば小型/軽量化が見込めるし、普及すれば低価格で提供できるようになる。法整備も進むだろう」とエレコム側では期待している。
バッテリーサイクルは長いが、それより先にICチップが故障するのではないかという懸念に対しては、「部品そのものも高耐久性をもたせるように開発しており問題ない」とのことだった。
「電池業界では、EV向けにどんどん開発が進んでおり、その成果がコンシューマー向けにも振り分けられている。最終的なゴールは安全な“全固体電池”になるだろう。リチウムイオン電池のような環境負荷の高いものから、安全性が高く、環境にも優しい電池とそれを採用したモバイルバッテリーへ、という流れに貢献していきたい」(田邉氏)
モバイルバッテリーと充電器部門での年間販売数量が11年連続で1位のエレコムだからこそ、モバイルバッテリー作りに環境への気配りも忘れていない。DE-C55L-9000には再生プラスチックを採用しており、再生プラスチックペレットも展示されていた
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