スマートホームデバイスと連携可能なCO2チェッカー リンクジャパン「eAir3」を「SwitchBot CO2センサー」と比較してみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
自宅や個室で日々の作業をしていると、部屋の換気が気になる。CO2チェッカーの新モデル「eAir3」を試してみた。
黄色抜きの「緑」「赤」の2色表示に慣れることができるか
以上のように、単体でも、またスマホ連携でも便利に使えるこの製品、実売価格は9980円ながらたびたび値引きもされており、他社製品と比べて価格競争力もあるのだが、全面的にお勧めしづらい理由が1つある。
それはCO2濃度を知らせてくれる色が、一般的な「緑」「黄」「赤」の3パターンではなく、「緑」「赤」の2パターンしかないことだ。
一般的なCO2チェッカーでは、1000ppm前後を境にして緑が黄になり、さらに1500ppmもしくは2000ppmを境に赤に変わるという、3段階の変化をすることがほとんどだ。言うなれば交通信号機と同じである。
しかし本製品は黄が存在せず、1000ppmを境に緑がいきなり赤に変化する。一般的な変化のパターンに慣れてしまっていると、非常に違和感がある。
本製品も2000ppm以上では赤が「点灯」から「点滅」へと変わるので、一応3つのステータス表示(緑/赤点灯/赤点滅)に対応しているのだが、ユーザーによっては一般的に黄色で表示される1500ppmまではまだセーフ、それを超えて初めて換気という習慣の人も少なくないと考えられる。本製品だと、この1000〜1500ppmの間が、ずっと赤のまま表示されてしまうため、なかなか落ち着かないのが正直なところだ。
もし基準値の1000ppmを1500ppmに変えるといった具合に、基準値をユーザー側でカスタマイズできれば、黄がない2色でもそれほど違和感はなかったかもしれないが、本製品は基準値および色のカスタマイズ機能は搭載していないので、こうした対処も不可能だ。
このあたり、ユニバーサルな配色やアクセシビリティーという観点とは関係なく、信号機に代表される「慣れ」が通用しないという点で、本製品は違和感が大きい。他社のCO2チェッカーから乗り換えるのならまだしも、他社のCO2チェッカーと併用することを考えている人は、この独自性の強いLEDの配色についてだけは、注意した方がよいだろう。
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