“スマホ”ジャーナリストの山根康宏はどんなPCを使ってきたのか? 過去30年のPC遍歴を振り返る:私のPC遍歴30年(3/3 ページ)
2024年9月にPC USERは30周年を迎えました。そこで日頃から弊誌で記事を執筆しているライター陣に「私のPC遍歴30年」と題して、自身のPCにまつわる過去を振り返ってもらいます。あなたにとっても「懐かしい」と感じる話題が飛び出すかも?
Razerの道へ
また、本業であるスマートフォンの取材をしているうちに、ゲーミングデバイスを手掛けるRazerから「Razer Phone」が登場した。その発表会を見たり、CESでの展示を見たりしているうちに、Razerの黒をバックに緑色の3匹の蛇が絡みつくあの「トリプルヘッド・スネーク」ロゴが気になるようになっていった。
ThinkPadももちろんカッコいい、しかしX61を使っていたころと比べると、最新のThinkPadはプラスチックの質感が増したボディーであり、どことなく安っぽさを感じてしまった自分がいた。
そしてRazerのノートPCを調べると、ちょうどモバイルできるライトなモデル「Razer Blade Stealth」が前年に登場していた。製品を触ってみると、キーボードの押し具合はもちろんThinkPadの方がいい。しかし、背面の天板に光る3匹の蛇を見たら、それだけで虜になってしまった。2018年8月、10年以上使い続けてきたThinkPadからついにRazerに乗り換えたのであった。
乗り換えた直後はThinkPadのようにハードな使い方をしたためか、半年もせずディスプレイに不具合が出て本体を修理することに。1年でバッテリーが膨らむなどのトラブルも体験した。困ったのは、ThinkPadのように自分でパーツを買ってきて修理できないことだった。
本体に不具合が起きた時、どうすればいいか分からなかったほどだ。そうこうしているうちに、新型コロナウイルスの流行で日本渡航時に宿泊していたホテルで動かなくなってしまい、あわてて「Razer Blade Stealth」の初代モデルをオークションで落札して入手して使うなどしていた。2020年のことだ。
結局、このStealthシリーズはパワーが低い上にバッテリーも膨らみやすいという不具合があったように思う。当時は動画編集も始めていたが、このモデルでは力不足だったのである。ならば別のRazer製品に買い替えたいものの、当時はその上のサイズが15型モデルしかなく、毎日持ち運ぶには重すぎた。
だが悩んでいると、これまたいいタイミングでRazerから14型の「Razer Blade 14」が2021年に登場し、これが筆者のニーズにマッチする製品だった。英語キーボードが必要なこともあり、香港で購入したが、当時の価格で約30万円であった。コロナ中は海外出張もままならなかったものの、その分旅費がかからないこともあって家計には余裕があったので一括で買うことができた。この初代Blade 14を今もそのまま使い続けている。
なお、サブのノートPC、モバイルPCとしては、2014年にNokiaの「Lumia 2520 LTE版」を購入したことがある。OSがWindows RTなので、PCといえるかどうか微妙なところだが、筆者のPC遍歴には入れておきたい。そういえばNokiaが何を血迷ったか2009年に発売した「Nokia Booklet 3G」も筆者は所有していた。
たしかネットブックブームで低価格なノートPCが簡単に作れるころ、NokiaもAppleに奪われるスマートフォン市場をどうにかしようとPC市場に参入した製品だった。
他には2015年にMicrosoftの「Surface 3」、2016年にはHuaweiの「MateBook」を使っていたこともあったが、結局のところ筆者はメインのノートPCをそのまま持ち出して使うので、サブのノートPCを活用することは無かった。
PCライターの方々、あるいはPC好きな人たちからすると、筆者のPC遍歴はあまり活発なものではないように思えるだろう。その反面、スマートフォンはメイン、サブ、サブのサブ、カメラ用、動画用など複数端末を常に持ち運び、それを年中買い替えている。
PCは仕事のツールでもあるので頻繁に買い替えるものではなく、調子が悪くなったころに次のマシンを物色してきた。そして次に買うモデルは、現時点では今の後継機、Blade 14の最新モデルしか頭にはない。買い替え機種を悩まなくてもいいものの、Razer製品は割高感があり、買い替え資金をどう捻出するかが悩みの種である。
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