【追記あり】今度は大容量の8TB! PCIe 5.0対応SSD「Samsung SSD 9100 PRO」を試して分かったこと(3/3 ページ)
Samsung Electronics(サムスン電子)から、のPCI Express 5.0接続のM.2 SSD「Samsung SSD 9100 PRO」で最大容量となる8TBモデルが9月下旬に発売される。それに先立って、いち早く実機を試してみた。
実際にMini-ITX環境でマシンを組んでテスト
ここまでは、いわゆるオープンフレームを使った環境でのテストだったが、ここからはPCに組み込んだ状態でのベンチマークスコアや温度に変化があるのかを見ていく。
今回はMini-ITXのマザーボードを使ってPC組み立て、8TB SSDをシステムドライブとして取り付けてチェックした。
Mini-ITX環境ではSSDのそばに熱源として直下にチップセット、上にはCPU、下にはGeForce RTX4070 TI Super搭載のグラフィックスカードがあり、冷却としてはCPUクーラーとリアのケースファンのみという状態だ。
手持ちのGoProデータ(約260GB)をSSDにコピーし、その後にCドライブ内でコピーした。その際の速度と温度から見てみよう。動画データなのでコピーする速度はおおむね毎秒3.5GBほどで、温度はSensor 1が71度まで上がった。
次に合計で容量1.8TBのファイルをコピーしてみたところ、コピーしている途中の1TBを超えたあたりで転送速度が毎秒1GBほどに低下した。また、温度についてはSensor 1が85度まで上がった。一気にこのサイズをコピーする機会はあまりないと思うが覚えておこう。
なお、この後にもう一度単体のフォルダーをコピーした場合は最初と同じ速度が出ていた。
最後に、一部のゲームをインストールしSSDの使用領域を4.6TBほどにした状態で、改めて3DMark Storage Benchmarkテストを実施しゲームの読み込みに影響を与えるのかテストした。
上記のデータを入れる前の素の状態でも実行して比べたが、ほぼ変わらない結果となった。ゲームをしたり動画編集をしたり、ファイルダウンロードして消さずにどんどんファイルが増えていった場合でも、8TBの半分程度を使ったぐらいでは性能が落ちることはないようだ。
ベンチマーク程度だとグラフィックスカードによる温度影響は受けにくく、やはりストレージのベンチマークやファイルコピーなどで温度が上がる。しかし、サーマルスロットリングが起こるほどではなく、これなら実利用でも適切に冷却していればSSDの温度を気にする必要はないだろう。
速度も容量も極めたい人に向けたSSD
単体のSSDで8TBというのは、コンシューマー向け製品では数が少なく、現時点でPCI Express 5.0対応モデルは本製品のみだ。マザーボードのPCIe 5.0対応スロットは、一般的に1基か2基となる。限られたスロットで高速にデータをやり取りしたい、特に動画データなどを数多く扱う場合でも、容量が足りないからと外部ストレージに移動させる必要もなくなる。
その点で、速度も容量も両立させたいという人には待望の製品だ。後は気になるのが価格だが、現時点で明らかなのは9月下旬に予約販売開始、10月前半に販売スタートという情報のみだ。決して安くはないだろうが、高速かつ8TBという大きな容量がこのサイズに収まっているという魅力は大きいだろう。
【追記】(2025年9月25日午前0時30分)
本製品の発売日は10月3日で、想定実売価格は14万7800円とのことだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
PCIe 5.0対応の最新SSDに換装! 専用ツールを使えば移行もスムーズ
SSDの換装は、PCのパワーアップで効果的な強化方法だ。今回はPCIe 5.0対応のSSDを最新モデルに交換してみた。
最大毎秒1万4900MBの転送速度!――高速SSD「WD_BLACK SN8100」が登場
サンディスク(Sandisk)から、PCIe 5.0対応のSSD「WD_BLACK SN8100」が売り出された。連続読み出し速度が最大毎秒1万4900MBと高速だ。また、Crucialからは1TBで2万円切りのPCIe 5.0対応SSDが投入されている。
PCI Express 5.0接続SSDの“本命”か? 超高速な「Samsung SSD 9100 PRO」2TBモデルの速度や温度をチェック
Samsung Electronics(サムスン電子)製のPCI Express 5.0(PCIe 5.0)接続のM.2 SSD「Samsung SSD 9100 PRO」が3月下旬に発売される。それに先立って、日本における発売元から2TBモデルを借りて速度や温度をチェックしてみよう。
サンディスク2025年本命となるSSDが登場! PCIe 5.0対応の「WD_BLACK SN8100」を試してみた
サンディスク(Sandisk)が、PCIe 5.0対応の爆速SSD「WD_BLACK SN8100」を発表した。発売を前に実機をチェックしたのでレポートしよう。
2TB SSD「Seagate FireCuda 540」でPCIe 5.0接続の実力を実感した
日本シーゲイトのゲーミングSSD「FireCuda 540」。M.2 SSDで容量は2TBと1TBモデルが用意されるが、今回は前者をテストした。




