西川善司のパソコン遍歴――ゲーム三昧の青春時代は“おじさん”になった今も続く:私のPC遍歴30年(3/5 ページ)
ITmedia PC USER編集部から「創刊30周年記念」で、執筆陣のPC遍歴を募集しているということで、筆者にも依頼が来た。そこであえて「30年」にこだわらず、筆者が歩んできたPC遍歴を紹介しようと思う。
ちょっと変わった「高校デビュー」を果たす
その後、日本の親戚から機械語の専門書やソフトバンク(現:SBクリエイティブ)が発刊していた「Oh!MZ」というPC専門誌を送ってもらったりして、筆者のプログラミング熱はエスカレートしていった。絵文字ベースのゲームを数多く作り、友達に遊ばせる日々を送っていた。
絵文字ベースのゲーム画面に最初「だせえ」という反応を示した友人たちも、どこかで遊んだことのあるような既存ゲームの“ゲーム性“が再現された“真似っこ自作ゲーム”にすぐに好感触を抱いてくれた。
MZ-700シリーズは、ある意味で「絵文字の達人」を多く育てたモデルといえる。
その後、筆者の家族は高校受験のタイミングで日本に帰国した。高校入学祝いに“念願の”グラフィックス機能付きPCを買ってもらったのだが、最初がシャープのパソコンだったこともあり、次のPCもシャープの「X1 Turbo」となった。
当時、そこそこのプログラミング能力を身に付けていた筆者は、高校生をやりつつ副業としてOh!MZの後継誌である「Oh!X」での執筆活動を開始した。さらに、学校の長期休暇時には、市販の他機種用ゲームソフトをX1シリーズに移植する作業を請け負ったりもしていた。
もう時効(?)なので打ち明けるが、有名なタイトルとしては「アルギースの翼」(KGD)や「アークス」(ウルフチーム)などのX1/X1 Turbo版は筆者が学生時代に移植したものだ。
筆者にとっての次のPCも、シャープ製の「X1 Turbo(CZ-852C)」だった。8bit PCなのに漢字ROMを標準搭載していた反面、Turboという名前なのにCPUは4MHzの「Z80」でちっとも“Turbo”ではなかった。6MHz/8MHzのやつを採用していれば良かったのに……(写真提供:シャープ)
以降、筆者はゲーム制作にますますハマっていくのだが、途中でFM音源やMIDIシンセサイザーを使ったコンピュータ音楽制作にも片足を突っ込むことになる。
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