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液タブメーカーのAndroidタブが豊作! XPPenの「Magic Note Pad」「Magic Drawing Pad」(2025年モデル)をプロ絵師が試した結果ある日のペン・ボード・ガジェット(2/5 ページ)

多数あるコストパフォーマンスに優れたAndoridタブレットの中で、液晶ペンタブレットメーカーのモデルはどのような仕上がりになっているのでしょうか。XPPen Technologyの最新モデルを、refeiaさんがチェックします!

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独自の工夫が詰まった「Magic Note Pad」

 それでは、Magic Note Padから見ていきましょう(Magic Drawing Padがお目当ての人は、次のページまで読み飛ばしてください)。

 基本的には10.95型のAndroidタブレットですが、まず目につくのは表面に磁気で装着できるペンです。

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
本機は縦持ちメインとして作られているようです

 全体的にプラスチック感があって高級感こそありませんが、最近の何もかもがアルミの塊になっているのと違って、気楽に扱えそうなのは好みです。背面は紙をイメージしたかのような白さになっており、珍しいことに背面はフラットで、背面カメラもありません。

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
背面カメラなしは思い切った仕様ですが、フロントカメラはあります

 iPadシリーズのように横に装着するのもスッキリして良いのですが、実際に使うときには表面に着けられた方が素早く手に取ることができて、実際の使い勝手は良いです。

 純正のフォリオカバーは、ペンを装着したまま持ち運ぶことができます。

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
文字通りのフォリオ、ぱたんとはさむタイプのカバーです

 縦持ちすると右側にボリュームボタン、上側に電源ボタンと「X-Paperボタン」があります。X-Paperボタンを押すと、画面をカラーE-Ink風の見た目や、モノクロE-Ink風の見た目に切り替えることができます。勉強や読書のときに目が楽になりそうな、うれしい機能です

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
カラーE-Ink風の場合。アイコンスタイルも変わって優しい印象になります。良いですね

 付属のペンは「X3 Pro Pencil 2」で、サイドボタンが1つあります。

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
同社の液タブ上位モデルも「X3 Pro」シリーズのペンを採用しています

プリインストールアプリもノート寄り

 イラスト系アプリはプリインストールされておらず、以下の2つのアプリがインストールされていて、特典も付属しています

  • XPPen Notes:高機能ノートアプリ「J notes」の有料相当の機能
  • XPS Office:30日間の無料試用

 XPPen Notesは「J notes」と共同開発されたノートアプリで、録音しながらのノート取り、テキスト認識、PDFのインポートなどの高度な機能が利用できます。書き味はiPadのように低遅延で気持ち良いです。

Magic Note Pad Magic Drawing Pad 2025年モデル XPPen Technology 液タブ
XPPen Notes。ペンのサイドボタンを押しながら画面タップすると、スクショが取得されてすぐに書き込めるようになる機能も用意されています

 ただ、線の平滑化の処理がそこそこあるようで、漢字などを急いで書くと字画がナメられたように感じやすいです。元が欧米のアプリといっても……XPPenさんにはそこはこだわってほしかった、と少し思ってしまいます。

ノート用途にしか使わないのはもったいないペン性能

 Magic Note Padはセール価格5万円とするなら安価なタブレット端末ですが、さすがにX3 Proの名前が付いているだけあって、ペン性能は悪くないです。

  • 筆圧:かなり弱い筆圧〜強い筆圧まで自然に反応
  • 斜線のゆらぎ:問題なし
  • CLIP STUDIO PAINTでの遅延:一般的なPC液タブよりわずかに遅い
  • ペンを斜めに持ったときのカーソルのずれ:わずかにある

 また、本機は傾き検知は仕様に言及されていませんが、現状では傾き検知は動作しており、傾く向きを正しく検知しない問題があります。

「マーカー」のホバーカーソルの様子。本来は、ペンとカーソルが同じ方向に回るはずです

 「こっち分野」のイラストでは傾き検知を使わないケースは多いですが、傾き検知のあるアプリやブラシを使ってしまわないように気を付けておくのがよさそうです。

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