カラー電子ペーパーのアートフレーム「SwitchBot AIアートキャンバス」を試してみた AI生成絵画や好きな画像を転送してワンランク上の空間作り:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(5/5 ページ)
企業や組織のIT部門を支援してきた石黒直樹氏が、実際に使っていて仕事に役立つと思ったものや、これから登場する新製品、新サービスをいち早く試してレビューする連載。
AIの実力は?
さて、もう1つの大きな特徴であるAIでの画像生成ですが、これはSwitchBotの公式アプリから利用できます。難しいことは何もなく、画面に従って入力や画像選択をするだけです。生成には数十秒ほど時間がかかります。
絵画用のAIとしてチューニングされているのか、基本的には「絵画」として表示するのに“大きなハズレはない”画像が作成されると感じました。また、AIアートキャンバス用のサイズで生成されます。そのため、画像比率やトリミングを気にすることなく、スムーズに使うことができます。
先述の通り、AIを使うにはサブスクリプションサービスの契約が必要です。この手のガジェットを購入する方であればケチるほどの金額ではないとは思いますが、AIを提供する側としてもランニングコストは高いため、有料であるのは致し方ないところでしょう。
もちろん、ChatGPTや画像に特化したAIを使って、画像を生成することはできます。それらを転送し、表示させることもできます。しかし、そこはさすがに専用アプリから利用できるAIということで、AIアートキャンバスと連動した使い勝手は抜群です。個人的には、このキャンバスを使うのにAI機能を使わないというのはありえないと感じますね。ついつい、新しい画像を作ってしまいます。
なお、生成した画像は保存できますし、保存さえしておけば生成した画像を引き続きAIアートキャンバスに表示することもできます。ずっとサブスクリプションを契約しなくとも、画像を作る時だけ契約するというように、柔軟に使うこともできるのではないでしょうか。人によっては、SwitchBotのサブスクリプションを契約しなくてもうまく使いこなせてしまうでしょう。
その他にもいろいろな魅力あり
購入時の額縁は黒ですが、市販のフレームと交換できるようです。例えばIKEAの「RODALM」と互換があるそうで、フレームの色でも楽しめそうですね。
また、SwitchBotと言えば、さまざまなスマートホームデバイスを始めとするIoT製品を販売している会社です。つまり、かなり実績のあるネットワークの仕組みを持っています。
その中で、面白いのが「リモート転送機能」です。実際に試せてはいませんが、画像を別の指定したキャンバスに送る機能のようです。つまり、例えば遠く離れた場所に済む祖父/祖母にAIアートキャンバスをプレゼントし、孫の写真を定期的に送信するといったことも可能ということです。これは喜ばれそうですよね。
いくつか気になった点も
SwitchBot AIアートキャンバス単体で表示したり画像を変えたりする機能は欲しいところです。ボタンを押せば次の画像に切り替わる、といった程度でよいと思います。全ての操作はスマホからとなると、やはり手間に感じてしまいます。
もっとも、壁にかけた場合は手が届かないケースもあるとは思います。ただ、7.3型だとデスク上など身近に置くケースも多いので、ちょっとした利便性は欲しいところかなと感じました。
また、AI機能はスマホから操作が必要なところも気になりました。どうせなら、定期的に勝手にAIが自動で絵を生成して、キャンバスにプッシュ配信されるような設定もあると面白いと感じました。毎朝、見たこともない画像が表示されていたら面白いですよね。
蛇足ですが、筆者はPCのデスクトップの壁紙は固定すると飽きるので、Windows 11が標準で装備している「Windows スポットライト」を使っています。定期的に、勝手に自分が知らない壁紙に変わるのは気持ちもリフレッシュできるため、気に入っています。
ワンランク上の空間作りに
絵画は、ワンランク上の空間作りの1つの手段かと思います。思い出の画像を表示するもヨシ、いわゆる「絵画」の画像を表示するもヨシ。そして、AIでオリジナルの絵画を作るもヨシ。デジタルならではの魅力である、気分によって簡単に表示を変えられる点は、非常に便利です。
電子ペーパーであることも大きなメリットです。まぶしくないですし、コードレスで使えるため、本当に絵画のように壁にかけることができます。
“心のゆとりを買う”と考えれば、とても魅力的な製品ではないでしょうか。筆者は、やはり本命の31.5型サイズを試してみたいと思ってしまいました。チャンスがあれば……!
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