Googleから「Gemini 3」登場/xAIが新型AIモデル「Grok 4.1」を公開:週末の「気になるニュース」一気読み!(2/3 ページ)
うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、11月16日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
OpenAIが教育現場向けのAIモデル「ChatGPT for Teachers」を発表
OpenAIは11月19日、K-12(幼稚園から高校まで)の教員向けに特化した「ChatGPT for Teachers」を発表した。米国の認証された教員に対し、2027年6月まで無料で提供される。
ChatGPT for Teachersは、教員が教材を安全に扱い、授業準備を効率化し、同僚と連携できるセキュアなワークスペースを提供する。学校や学区のリーダーは、FERPA(家族教育権およびプライバシー法)の要件に準拠したプライバシー、セキュリティ、コンプライアンスプログラムを備えた単一のアカウントで教師と学校職員を統合できる。
ChatGPT for Teachersには、GPT-5.1 Autoへの無制限アクセス、ファイルアップロード、コネクター、画像生成などの機能が含まれる。主な機能は下記の通り。
- 教育レベルのセキュリティとコンプライアンス:ChatGPT for Teachers で共有される情報は、デフォルトではモデルのトレーニングには使用されない。また、ワークスペースはFERPA要件に準拠する
- パーソナライズされた指導サポート:学年、カリキュラム、希望する形式などの情報を記憶でき、指導スタイルや教室に合わせてカスタマイズされた回答が得られる
- ツール連携:Canvaでプレゼンテーションを作成したり、Google DriveやMicrosoft 365から授業計画とファイルを取り込んだりすることで、準備にかかる時間を節約できる
- 実際の教師からの例:ChatGPTを既に使用している教師のすぐに使用できるアイデアやプロンプトを見つけられる
- コラボレーション:カスタムGPTを使用して、学校や学区内の他の教師と共同でテンプレートを作成したり、共有プロジェクトで一緒にレッスンやプレゼンテーションを計画したりできる
- 管理コントロール:学校および学区のリーダーは、自組織のドメインを申請することで、教育者を1つのワークスペースに統合できる。役割ベースのアクセス制御機能を備え、SAML SSOによってアカウントを保護できる
2027年6月以降の価格については、教育者にとって手頃な価格を維持することを目標にしているとのことだ。
国内出版社による著作権侵害訴訟でCloudflareに5億円の賠償判決
KADOKAWAは11月19日、講談社、集英社、小学館と共同で、米Cloudflareを相手取って提起していた著作権侵害訴訟について、東京地方裁判所がCloudflareの損害賠償責任を認める判決を言い渡したと発表した。
4社は、4000作品以上の漫画を無許諾で掲載し、最盛期に月間3億以上のアクセスを集めていた2つの巨大漫画海賊版サイトにCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)サービスを提供していたCloudflareに対し、サービスの悪用を通知。同社の管理するサーバから海賊版コンテンツの配信停止などの対応を求めたが、Cloudflareは通知受領後もサービス提供を継続した。
さらに同社は、4社からの侵害通知だけでなく、米国裁判所からの情報開示命令を受領した後も、漫画海賊版サイトへのサービス提供を続けたため、4社は2022年2月1日に提訴に踏み切った。
今回の判決では、Cloudflareが4社からの侵害通知を受けながらも適時/適切な対応を行わず、漫然とサービス提供を継続したことが著作権侵害のほう助に当たるとして、損害賠償責任を認めた。判決で認定された損害額は4社(4作品)で総額約36億円。ただし4社が一部のみを請求していたため、判決主文では合計約5億円の支払いが命じられた。
判決は、Cloudflareが本人確認手続きを一切行わず「強度な匿名性が確保された状況下」で、巨大漫画海賊版サイトの運営を可能にしていた点を、同社の責任を認める理由として重視している。
4社は、CDNサービスそれ自体は適法なコンテンツの配信に有益なサービスだとしながらも、海賊版サイトに悪用されると違法コンテンツが効率的かつ大規模に配信されてしまうと指摘。「今回の判決が海賊版サイトによるCDNサービスの悪用防止につながり、クリエイターに適切な対価が還元できるコンテンツの創作サイクルが維持されることを期待する」とコメントしている。
なお、Cloudflareは報道機関向けに発表した声明において、判決を不服として控訴する意向を示している。過去にCloudflareは「日本の権利者を支援するために義務以上の対応を行ってきた」と主張し、権利者とホスティングプロバイダーを結ぶ乱用防止プロセスを採用していたとしていた。
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