“Air”の名はだてじゃない 軽量な8K/360度カメラとして大きな魅力を放つ「Insta360 X4 Air」 X5と撮り比べて分かった性能差:武者良太の我武者羅ガジェット道(1/4 ページ)
Insta360 X4 AirとInsta360 X5機能面や性能面でどのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
360度(全方位)カメラの分野で絶大な存在感を示すInsta360は、同カテゴリーのリーディングカンパニーと言っても過言ではないでしょう。同社は製品のスペックを追い求める一方で、「360度の映像を何に使うか」という部分においても活動を強化しています。
そんな同社は、4月に発売したフラグシップモデル「Insta360 X5」に続き、製品名に「Air」と名付けた「Insta360 X4 Air」を10月に発売しました。
フラグシップモデルの旧型「Insta360 X4」(2024年4月発売)と同じ“X4”とあることから、リパッケージモデルのようなイメージと思いきや、これは超軽量かつエントリー向けの8K/360度カメラとしての性格を持つ、新規開発モデルです。
4万8300円(記事執筆時。定価は5万6800円)と価格が安いというのも大きな特徴となります。参考までにInsta360 X5は6万7800円(記事執筆時。定価は8万4800円)です。2〜3万円という大きな差があります。
機能面や性能面でどのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
X5からグレードダウンしつつも、8K/30fps録画に対応
Insta360 Xシリーズは、画質向上のために世代が進む度に大きく、重くなってきました。大きなボディーでなければ大きなカメラセンサーを組み込めず、発熱が増えた分、熱処理に優れた内部設計が必要にもなるためです。
しかし、Insta360 X4 Airは、Insta360 X5の弟分として登場しました。リーズナブルであり、アルバイトや仕事を頑張れば、誰でも買える価格帯であることを目的としたのでしょう。
ボディーサイズは約46(幅)×113.8(奥行き)×37(高さ)mmで、重さは約165gです。ちなみにInsta360 X5のサイズは約46(幅)×124.5(奥行き)×38.2(高さ)mm、重さ約200gでした。
カメラセンサーや処理系を見ると、Insta360 X5が1/1.28型センサー×2基、プロ・イメージング・チップ×2基、5nm AIチップ×1基を搭載していたのに対し、X4 Airは1/1.8型センサー×2基、5nm AIチップ×1基と、グレードダウンしています。とはいっても、360度動画の最大解像度/フレームレートは8K/30fpsのままです。
FlowState手ブレ補正や360度水平維持など、映像品質を高める後処理機能は同等です。風切り音のリダクション、ボイスエンハンサーなど、録音クオリティーを支えるアルゴリズムも同等のようです。
ボディーサイズが小さくなったため、タッチスクリーンも小型化しています。そしてタッチスクリーン側のコントローラーはシャッターボタン1つのみとなりました。操作系を簡単にしているあたりからも、はじめて360度カメラを使うユーザーを悩ませたくないという思いが伝わってきます。
防水については、水深15mの防水性能を備えています。さらに見えない潜水ケースで60mまで潜れます。また、水中撮影後の色味を調整するAquaVision 3.0にも対応しています。これらはInsta360 X5と同等であり、雪山や海辺で撮る時に安心につながります。
Insta360 X4 Airのバッテリー容量は2010mAhです。公称では8K/30fps、約88分の録画が可能です。オプションとして、2つのバッテリーを充電できる万能急速充電ケースも販売されます。microSDメモリーカードを収納できて、モバイルバッテリーとして使えるようにもなっており、長時間撮影したいときに便利そうですよね。
なお、Insta360 X5のバッテリー容量は2400mAh。記録時間は8K/30fps、約93分です。
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