ルンバが日本のために本気を出した! 「Roomba Mini」が示す“小が大を兼ねる”新基準とは(2/3 ページ)
アイロボットジャパンが、初の日本市場特化型製品として「Roomba Mini」を投入する。その舞台裏を、アイロボットジャパンの山田毅社長が語った。
日本市場を想定したロボット掃除機が必要な理由
アイロボットが2002年に発売したRoombaの初号機は、簡単に使えるロボット掃除機だった。しかしその後、市場環境の変化に伴いロボット掃除機が備える機能は“高度化”していった。高機能化の結果、ロボット掃除機は“複雑性”も抱えるようになった。
山田社長は「この進化はグローバルでは正しくても、『日本人にとっては正しい進化だったのか?』ということをずっと思ってきた。日本人が求めているのは、高機能化して複雑性が高まったロボット掃除機ではなく、簡単であることを維持しつつも、清掃性能を高めたロボット掃除機ではないか――それを実現したのが、今回の新製品だ」と、Roomba Miniの意義を語る。
なぜ、ロボット掃除機を小型化したのか。山田社長は「欧米の家屋の床は土足で歩くことが前提なので、どうしても汚れる。そのために、床にモノを直接置くことはしない。しかも、1つ1つの部屋が大きいのでRoombaは動きやすい。結果として、ロボット掃除機の普及率は日本の2倍だ」と、欧米の状況を説明した上で「(土足で上がり込まない)日本の家屋は床がきれいなので、床に直接モノを置くことが多い。しかも、都市部では部屋がコンパクトであり、これまでのRoombaではニーズに合致しにくい部分があった」と、日本でロボット掃除機が広がらない理由を指摘する。
さらに山田社長は「日本では『価格が高い』『自分で掃除をしたい』『我が家では(ロボット掃除機を)使わない』の3点も、ロボット掃除機を購入しない障壁になっていた」としつつ、「価格についてはサブスクリプションモデル(レンタル)で、自分で掃除したいというニーズには日本独自のコミュニケーションメッセージを通してメリットを訴求してきた。今回の新製品投入は、最後に残された『我が家では使わない』という課題を解決するものだ」とした。
2024年、iRobotのCEOに就任したゲイリー・コーエン氏が初来日した際に、日本の住宅を視察して日本市場のニーズが欧米市場とは異なることを理解し、そこに当時副社長だった山田社長が「日本市場におけるロボット掃除機の普及には、サイズの小型化が重要だ」と提案していたことも相まって、日本市場を想定したRoomba Miniの開発が加速したという。
バッテリーの進化(リチウムイオンバッテリーの採用)やモーターの進化、自動ゴミ収集機能の進化といった各種技術の進化も、ロボット掃除機の小型化に大きく貢献したという。
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