攻めの構造と98%レイアウトの賛否はいかに? ロジクールの“コトコト”キーボード「Alto Keys K98M」を試す(2/5 ページ)
ロジクールから、新たなメカニカルキーボード「Alto Keys K98M」が発売される。同社初となる「UniCushionガスケット」を採用した意欲作を徹底レビューする。
新採用のUniCushionガスケット
Alto Keysのデザインは、従来の同社製品、特に前述したように他のメカニカルキーボードとはかなり方向性が異なるように感じる。トランスルーセントのトップカバーはすりガラスのようなフロスト加工が施されているものの、丸みを帯びた形状と合わせてややポップな方向に振れている。
本来、ケースの中に収まって見ることができないUniCushionを見せるためだと考えられる。
一般的なプレート固定型キーボードでは、スイッチを取り付けたプレートをケースにネジで固定する。構造がシンプルな分、タイプ感は比較的均質になりやすい。これに対しガスケット構造は、プレートやPCBをシリコンやPORONフォームなどの弾性素材で挟み込むように支持する。
ネジで直接締め付けないため、タイプ時にわずかなしなりが生まれる。このしなりと振動吸収による柔らかな底打ちや、独特のタイプ音が自作キーボード界隈(かいわい)で注目を集めてきた。
近年ではKeychronやMonsGeek、Akkoなどの量産メーカーも採用例を増やしている。一方で、弾性素材で支える構造は圧縮具合や支持バランスによって感触が変化しやすい。中央と端でわずかにタイプ感が異なる場合もあり、均質な品質を重視してきた大手メーカーにとっては慎重にならざるを得ない方式でもある。
その文脈で見ると、ロジクールがUniCushionガスケット構造を採用した意味は小さくない。
ポリカーボネート製のスイッチプレートで振動を抑制し、スイッチ起因の振動を抑えるIXPEスイッチフォームパッドを乗せたPCBを、タイピング時の反響音やノイズを抑制するラテックス製トップフォームでサンドするという多層構造は、フォームの種類などに違いはあれども、他のガスケット構造キーボードでも見られる一般的な構成だ。
だが、その下に配置される肉厚のシリコンであるUniCushionガスケットは、同社独自の構造になっている。他社製キーボードの中には薄いシリコンのレイヤーを採用しているものもあるが、ここまでの均一で肉厚なものを採用している製品はない。
この独自の固定方法と吸音/制振構造の組み合わせが、独自のフィーリングとサウンドを生み出している。ちなみに、ボディーサイズは約401(幅)×147(奥行き)×39.6(高さ)mm、重量は約1100g(実測では1097g)だった。
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