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インタビュー

ASUS ジョニー・シー会長が語る「AI時代にエンジニアが変えてはいけないもの」──思考はアウトソースできても、理解はできない:IT産業のトレンドリーダーに聞く!(1/3 ページ)

ASUS JAPANが法人向けPC市場に本格参入し、日本市場においてNo.1を目指すことを宣言した。No.1を獲得するために、同社は何を重視するのか。日本市場における戦略について、ASUS JAPAN 代表取締役社長のアルビン・チェン氏に聞いた。同時に、最先端の立場にあり続けるシー会長に、エンジニア自らが成長するためのヒントをもらった。

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 ASUS JAPANが法人向けPC市場に本格参入し、日本市場においてNo.1を目指すことを宣言した。No.1を獲得するために、同社は何を重視するのか。日本市場における戦略について、ASUS JAPAN 代表取締役社長のアルビン・チェン氏に聞いた。

 そして、今回のインタビューでは同席したASUSTeK Computerのジョニー・シー会長に、20代〜30代のエンジニアに対して、「今やっておくべきことは何か」を示唆してもらった。

 AI時代におけるエンジニアが変えること、変えないこととは何か。エンジニアとして、今も学び続け、最先端の立場にあり続けるシー会長に、エンジニア自らが成長するためのヒントをもらった。

  • →インタビュー記事の前編はこちら

法人向けの新モデル「「ExpertBook Ultra」を掲げるASUSTeK Computerのジョニー・シー会長

「人」を起点としたモノ作りと日本市場への最適化

―― ASUSが「日本でNo.1ブランドを目指す」と宣言しました。ASUS JAPANが考えるNo.1の定義を教えてください。

チェン No.1という言葉には、目指すべき方向性が3つあります。最も優先順位が高いのが、品質でNo.1になるということです。2番目がお客さまからの信頼でNo.1になること、そして、3つめが市場シェアにおいてNo.1になることです。

 これは個人向けPCでも、教育向けや官公庁向け、法人向けPCでも同じです。短期的な利益を追い求めるようなことはしません。当社は長期的なメリットを重視する経営を進めており、品質や信頼を重視し、そこに向けて力を注ぎます。

 例えば、今回の法人向けノートPC市場への本格参入では、単に品質が高く、性能が高い製品を投入するだけではなく、包括的なエコシステムによって事業を推進する体制を構築しました。全ての法人ユーザーに対して、365日対応のコールセンターサポートを提供し、法人向けPCを販売パートナーに出荷する前には、日本国内において追加で品質検査を実施します。

 ここでは実際にパッケージを開封し、外観や付属品の確認をし、電源を入れて動作確認も行います。出荷台数が増加し続けても、製品品質の維持については妥協しません。その他にも、法人ユーザーの要望に合わせた仕様のカスタマイズや、翌営業日対応のオンサイトサービス、最大6年間の保証サービス、サンプル貸出プログラムの提供の他、簡易トラブルシューティングツールやIT管理者向けのマネジメントツールも提供します。

 このように法人向けソリューション全体にわたって体制を整え、事業を展開していきます。こうした取り組みの結果として、No.1のシェアが獲得できると考えています。


ASUS JAPAN 代表取締役社長のアルビン・チェン氏

―― ASUSの法人向けPCの特徴はどこにありますか。

シー 当社は「Start with People(全ては人から始まる)」をミッションに掲げています。事業の全てを「人」を中心に進めています。

 つまり、当社はユーザーの声に耳を傾け、人々のニーズを理解することからモノ作りを始める企業です。イノベーションで人々の暮らしを豊かにし、体験をよりシンプルにし、価値を生み出すべきだと考えており、それが当社の変わらぬ目標となっています。

 そして、2026年6月に発表した法人向けPC「ASUS ExpertBook Ultra」も、人を起点にしてモノ作りを進めた製品です。

 私は、最高といえる法人向けノートPCを作りたいと考えました。そこで、社内で最も優秀なエンジニアにASUS ExpertBook Ultraの開発プロジェクトに参加してもらい、究極のエンジニアリングやデザインシンキングの考え方を基にしたモノ作りを行いました。

 その成果の1つとして強調できるのが、法人ユーザーが求める信頼性を実現した点です。法人向けPCには、個人向けPCとは異なる耐久性が求められます。また、AIを活用するための高い性能や、高い生産性を実現するための工夫も必要ですし、長時間のバッテリー駆動、携帯性に優れたものが求められます。

 日本の厳しい要求に応えることがエンジニアの腕の見せどころであり、それを実現した製品になっています。

 また、日本側にも優れたビジネスリーダーがおり、エンジニアと緊密に連携するだけでなく、熱い議論を戦わせながらモノ作りを進めました。市場調査のデータを見るだけでなく、エンジニア自らが日本を訪れ、日本ではどんな使われ方をしているのかを体験することも大切です。

 日本には、他の市場にはない独自のニーズがあります。日本のユーザーが求める頑丈さ、高い性能、そして機能美を、エンジニア自らが肌で感じて作り上げたのがExpertBook Ultraとなります。


モーングレーカラーの「ExpertBook Ultra」

チェン ASUS JAPANは、法人向けノートPCの新たなラインアップとして、ASUS ExpertBook Ultraだけでなく、「ExpertBook Bシリーズ」および「ExpertBook Pシリーズ」、さらにはChromebookの新製品も発表しました。その中核を担うのが、フラッグシップモデルのASUS ExpertBook Ultraです。

 ASUS ExpertBook Ultraは、8コア8スレッドのIntel Core Ultra 5 325を採用したハイパフォーマンスの14型ビジネスノートPCで、最薄部は約10.9mmを実現し、最軽量モデルでは約990gの軽量ボディーを達成しました。

 マグネシウムとアルミニウムの合金を使用することで、頑丈なボディーを実現したのに加え、CorningのGorilla Matteと、Gorilla Glass Victusを組み合わせたディスプレイによって高い耐久性を実現しており、過酷なビジネスシーンでも、安心して持ち運ぶことができます。

 コンセプトは、「The Flagship of The Industry. Period.(ビジネスの頂点を、次の次元へ。)」であり、AI時代のビジネスを支える最高峰のモバイルノートPCを目指しています。


日本国内での成長理由を語るアルビン・チェン氏

シー 「究極のエンジニアリングやデザインシンキングの実現」を掲げても、これがスローガンで終わっては意味がありません。実践することが重要であり、経営層から社員までが、日々、挑戦をし続けることが社内に浸透しています。これが、当社の成長につながっています。

 「究極のエンジニアリングとデザインシンキングの実現」「お客さまから求められる製品の創出」、そして「ビジネスとして成立させる仕組みを構築する」という3つのポイントを高い次元で実現することが重要です。

 高い性能を実現しようとすると、バッテリー容量の課題が生まれます。また、コストを最適化しなくてはなりませんし、納期を守った出荷を維持し続けなくてはなりません。こうした課題を解決しながら、究極のエンジニアリングとデザインシンキングを実現し、お客さまに納得していただけるものを投入していきます。

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