「iPhone Duo」は開けばiPad、閉じればiPhone? いいえ「別ジャンル」です──使うと見えてくる、Appleが考える「フォルダブルスマホ」の流儀:本田雅一のクロスオーバーデジタル(6/6 ページ)
Apple初のフォルダブルスマートフォン「iPhone Duo」がまもなく発売される。発売に先んじて試用したところ、Appleの目指す「フォルダブルスマホ」の形が見えてきた。
初の「折り畳みスマホ」ながらも完成度の高いハードウェア
どれほどAppleが優れた開発体制をとっていようとも、新ジャンルの製品に初めて挑戦する場合は、どこかが“甘く”なるはずだ。しかし、このiPhone Duoは本当によく練り込まれている。恐らく、何年も研究や開発をしてきた中で「発売しない」という判断を繰り返したのではないだろうか。
その間に少しずつ洗練度を高めて、やっと今回発売にこぎ着けた――というのが、恐らくは真相ではないかと思う。
現時点において「スマートフォン」という観点ではiPhone 18 Pro Maxの方が製品としての“まとまり”は上に感じられる。手のひらへの収まり、Face ID、望遠カメラまで含めると、iPhone Duoを選ぶことで失うものもある。
一方で、画面の左右に異なるアプリを表示して連携させる使い方や、折り曲げ方に合わせてディスプレイの使い方が変化するという体験は、従来のiPhoneにはないものだ。新しいギミックについて、使い方の洗練は今後に期待するところだと思う。誰もiPhone Duoを置き時計として使いたいわけではない。
重さや厚さは気になるものの、持ちやすくするためのアクセサリーがそろえば、体験全体の評価は入れ替わる余地があるとも感じる。サードパーティー製のアクセサリーも含めて、まだ“未成熟”な製品であり、だからこそ新鮮だと考えるべきなのかもしれない。
もしあなたが運に電車の中やベッドの上、あるいはソファーの上で転がって使っているだけならば、今までiPhoneとの違いはさほど感じないかもしれない。しかし、机の上で落ち着いて大画面を開け、そこで何か新しい活用法について思索を巡らせるのであれば、iPhone Duoには一定の価値がある。
iPhone Duoは、単に「iPhoneを折り畳めるようにしたもの」ではなく、「iPhoneが元から備えていた機能を拡張し、より幅広いニーズに対応できるように工夫した、新ジャンルの製品」だ。まだ不十分と感じる人もいるだろうが、一方で従来のiPhoneにはない領域に到達できるポテンシャルがある。
その上でオーナーとなりたいと思うか――あなたの捉え方次第だ。
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