メーカー自身がバックドアを仕込み、犯罪集団に“販売” 乗っ取られたTV用端末130万台超、Googleが遮断 日本の警察庁も参加(2/2 ページ)
Googleは、セットトップボックス130万台超を乗っ取った不正プログラム「XCPE」を、日本の警察庁や業界各社と協力して無力化したと発表した。仕込んでいたのは端末メーカー自身だった。
日本の警察庁も参加、1000万台以上にも効果
今回の対策は、Googleの他、Lumen、HUMAN Security、Plume、Synthient、TrendAI(トレンドマイクロの法人向け部門)が主導し、日本の警察庁も加わった。参加者の中で民間企業以外は警察庁だけだ。共同発表では、各社が不正プログラムの分析やネットワークの監視など、それぞれの専門分野を生かしたと説明しているが、警察庁が具体的にどんな役割を担ったのかは明らかにしていない。
感染端末は200以上の国と地域に広がっており、1社や1カ国だけでは対処しきれない。Googleの担当者は「国境や業界をまたぐ脅威には、協力が最も強力な手段の1つ」とコメントしている。TrendAIの研究者によると、住宅用プロキシは、その地域の住民になりすます犯罪にもよく使われるという。日本の家庭の回線が悪用されれば、国内の犯罪捜査にも関わってくるだけに、警察が加わる意味は大きい。
Googleは法的手段で、XCPEに指令を出すサーバやドメインを停止させた。加えて、XCPE経由で送り込まれていた十数種類の不正プログラムの指令用ドメインも停止させた。これらの不正プログラムはXCPE以外のルートでも広まっていたため、さらに少なくとも1000万台の端末との接続を断ち切れる見込みだとしている。
GoogleはVideostrongとの取引を打ち切り、Googleアプリを搭載した認証済みAndroid端末を今後作れないようにした。Videostrongは端末の初回起動後に不正プログラムを読み込む手口で、Googleの審査をすり抜けていた。このため、GoogleはAndroid TV端末の審査方法も改善するという。
格安ボックス選びは慎重に
こうした機器を巡っては、総務省も3月、有料の放送や配信を無料で見られるとうたうセットトップボックスが、サイバー攻撃の“踏み台”に悪用されるおそれがあると注意喚起していた。今回は、メーカー自身が不正プログラムを仕込んでいたという点で、より悪質なケースといえる。
Googleは利用者に向けて、信頼できるメーカーの製品を選ぶよう呼び掛けている。Android TVの公式サイトでは、正規のパートナー企業の一覧を確認できる。通販サイトなどでは、聞き慣れないメーカーの格安なセットトップボックスが多く出回っている。価格の安さだけで飛び付かず、メーカーの素性を確かめてから購入したい。
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