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ソフトバンク、プラチナバンドの900MHz帯を獲得
プラチナバンドといわれる900MHz帯をソフトバンクモバイルが獲得。1GHz帯以下のプラチナバンドを持たないイー・アクセスとの競り合いになり、ひっ迫度合で勝ったソフトバンクモバイルに軍配が上がった。
総務省は2月29日、900MHz帯の割り当てについてソフトバンクモバイルの開設計画を認定する旨を電波監理審議会(電監審)に諮問し、電監審が免許交付を答申した。これにより、ソフトバンクは念願のプラチナバンドを取得したことになる。
900MHz帯は電波が建物などを回り込んで届きやすいことから各社が獲得を狙っており、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの4社が名乗りをあげていた。
審査では1GHz帯以下のプラチナバンドを持たないソフトバンクモバイルとイー・アクセスが拮抗し、最終的には現状の割り当て周波数帯に対する契約数が多かったソフトバンクモバイルに軍配が上がった。
ソフトバンクモバイルの孫正義氏は、2011年5月から「今後2年間で1兆円を設備投資に回す」と猛アピールを開始。900MHz帯の割り当てについても「割り当てられると信じている。他社にいったら、天下国家が間違っていると怒り心頭する」(孫氏)と話しており、その執念が実った格好だ。獲得を受けて同氏は「大変うれしく思っている。同時に900MHz帯という電波をしっかり活用する重責も感じている。引き続き当社ネットワークの充実に邁進したい」とコメントしている。
なお総務省は、もう1つのプラチナバンドである700MHz帯の割当を2012年後半以降に予定しており、2月29日から技術条件に関する意見の募集を開始している。
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