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米Cisco、Wi-Fi位置情報データ分析のThinkSmartを買収――ネットワークの付加価値サービス提供へ
ThinkSmartの分析技術を利用することで人の移動や動向などといった位置情報に関するデータが得られるようになり、施設の運営者や企業は、スタッフ配置の効率化や待ち時間の解消などに活用できるという。
米Cisco Systemsは9月26日、アイルランドの位置情報分析ベンチャーThinkSmart Technologiesを買収したことを発表した。Ciscoはこの買収により、Wi-Fiネットワークの位置情報分析手段を獲得し、自社のモビリティサービスを強化する。なお、買収金額など詳細は公開されていない。
ThinkSmartの分析技術を利用することで、商業施設、空港、ホテル内でのユーザーの移動やトラフィックパターン、滞在時間などに関する情報を収集し、分析することが可能になる。これにより、人の移動や動向などといった位置情報に関する洞察が得られるという。こうして得られたデータは、施設の運営者や企業はこのデータを、スタッフ配置の効率化や待ち時間の解消などに活用できるとしている。
Ciscoのヒルトン・ロマンスキー(Hilton Romanski)氏は、「位置情報分析のような高度なツールによりネットワークの価値をさらに引き出すことができる。これはインテリジェントなネットワークを提供するというCiscoの取り組みを強化するもの」と説明している。
ThinkSmartは買収を受け、Ciscoの無線ネットワークグループの下に入り、同社技術はCiscoのモビリティサービスプラットフォーム「Cisco Mobility Services Engine」に統合される予定だ。
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