出だし好調な「Windows Phone 8」、スマホ市場に与えるインパクトは:調査リポート
2012年秋にMicrosoftが最新のスマートフォンOSとして発表した「Windows Phone 8」。iOSとAndroid OSの2強が支配するスマートフォン市場で、どの程度のインパクトを与えるのか。2つの調査記事から探った。
2012年秋にMicrosoftが最新のスマートフォンOSとして発表した「Windows Phone 8」。年末商戦期には同OSを搭載したスマートフォンがNokiaなどから登場し、1月8日には、Huawei TechnologiesもAscendブランドを冠したWindows Phone 8端末「Ascend W1」を発表した。端末ラインアップが出そろい始めたWindows Phoneは、iOSとAndroid OSの2強が支配するスマートフォン市場に、どの程度のインパクトを与えるのか――。1月8日に発表された2つの調査から探った。
1つ目は、Portio Researchが発表した欧州市場におけるスマートフォンOSシェアのレポートだ。それによると、西欧州でのWindows Phoneのシェアは2011年1%だったものが2012年は7%に伸び、東欧州では2011年の1%から2012年には11%へと大きな伸びをみせた。
西欧州と東欧州ともにトップはAndroid、2位はiOSで、両OSともにシェアを伸ばしているが(Androidの場合、西欧州では2011年50%から2012年54%、東欧州では2011年53%から2012年61%)、BlackBerryとSymbianのシェアを食う格好になり、Windows Phoneはシェアを伸ばすとみる。Windows Phoneは2013年にSymbian、2014年にBlackBerryのシェアを超えて「2014年には安定したナンバー3になる」と同社のアナリスト、カール・ホワイトフィールド(Karl Whitfield)氏は述べている。
なお、Windows Phoneの世界ベースの出荷台数は2012年が3000万台、2016年には1億3800万台に達すると予想している。
一方、Windows/Windows Phoneアプリ向け広告ネットワークのAdDuplexは、Windows Phoneのデバイス別シェア、OSバージョンなどを調査した。データは1月3日に同社のSDKが動く215種のWindows Phoneアプリから収集したものを分析したという。
世界全体ではWindows Phone 7とWindows Phone 8の比率は81%と19%。だが、Windows Phone 8は12月には5%に過ぎなかったことから、「実質を伴う成果」と評価している。端末別では、上位3機種の「Lumia 710」「Lumia 800」「Lumia 610」がそれぞれ20%、18%、16%を占めた。最新の「Lumia 920」はすでに9%のシェアをとって4位にランクイン。「Lumia 900」が6%で5位となり、5位までの全てをNokiaが独占した。機種名が明確になっているWindows Phoneの中でのNokia端末のシェアは合計で77%に達し、「HTC Windows Phone 8X」が6位に入ったHTCは6%、Samsung(「Omnia W」)は2%のシェアを獲得している。
同社は米国、イギリス、ロシアなど6カ国についても国別データを割り出しており、Nokiaはすべての国で上位を占めた。なお、OSのバージョンは米国ではすでにWindows Phone 8が43%でWindows Phone 7の57%に詰め寄っている。Windows Phone 8はWindows Phone 7ベースの端末からのアップデートはできないため、Windows Phone 8のシェアはすべて新規購入端末によるものとなる。
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