KDDI、トラフィックピーク時のWi-Fiオフロード比率が4割超に
データトラフィックが多い23時台のオフロード比率が、2012年12月に43%に達したという。通期目標の50%達成が見えてきた。
KDDIは決算会見で、携帯電話のデータトラフィックが多い23時台のオフロード比率が、2012年12月に43%に達したことを明らかにした。年度末目標とする50%に向け、順調に進ちょくしているという。
スマートフォンの普及に伴ってデータトラフィックが急増していることから、通信キャリア各社はWi-Fi接続を通じて固定回線などにトラフィックを逃すオフロード対策を急いでいる。
KDDIは、住宅エリアとビジネスエリアで異なるトラフィック対策を講じている。23時がトラフィックのピークとなる住宅エリア向けには、Wi-Fi経由で自宅の固定回線にトラフィックを逃す小型無線LANアクセスポイント「HOME SPOT CUBE」を利用した「Wi-Fi HOME SPOT」を提供。日中がピークとなるビジネスエリア向けには、公衆無線LANサービスの「au Wi-Fi SPOT」を提供している。2012年12月末時点で、HOME SPOT CUBEは165万台が配布され、au Wi-Fi SPOTは22万スポットに達したという。
こうした対策を講じた結果、2012年3月に20%だったオフロード比率は、6月には32%、9月には39%に改善され、12月には43%に達した。
なお、KDDIではWi-Fiを通じたオフロード対策にWiMAX回線も利用しているが、最近では混雑が目立つという指摘もある。同社代表取締役社長の田中孝司氏は今後の対策について「混んでいるスポットから固定に切り替える作業を進めている。ネットワーク品質は、わが社の重要なキーパラメーターなので、急いで改善につなげたいと考えている」と説明した。
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