PayPal、モバイル対応を強化――モバイルアプリ開発ベンチャーを買収
PayPalがモバイル開発ベンチャー企業のDuff Researchを買収。モバイル開発技術やノウハウを獲得することで、モバイル戦略を強化する。
PayPal(米eBay傘下)は3月13日、モバイル開発ベンチャー企業のDuff Researchを買収したと発表した。買収金額などの詳細は非公開。Duff Researchのモバイル開発技術やノウハウを獲得することで、モバイル戦略を強化する狙いだ。
Duff Researchはモバイルアプリ分野でのソフトウェアやUI開発を専門とする企業。TiVo、Adidasなどを顧客に持ち、これまで40以上のアプリを手がけてきたという。
PayPalのCTO、ジェームス・バレス(James Barrese)氏は、Duff Researchの買収により、モバイル優先の製品開発を強化すると説明。Duff Researchの開発者はPayPalの技術チームに加わり、顧客がより楽しくシンプルにPayPalのデジタル財布機能を利用できるようにしていくという。
電子決済大手のPayPalは、モバイル分野ではSquareと激しい競争を繰り広げている。PayPalはSquareと同様、スマートフォンを活用したクレジット決済サービス「PayPal Here」を提供している。3月13日、PayPalはPayPal Here事業の進ちょくについて報告しており、日本で2700以上のソフトバンクショップと法人営業を通じて発売したことも伝えている。日本では約80%の店がクレジット決済を受け付けておらず、そのうち90%が中小規模企業。PayPalとソフトバンクはこの市場を狙うとしている。
PayPalは同日、米国でiPadに最適化したPayPal Hereの提供も開始した。
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