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洋上風力発電の据付会社が発足、特殊船を使って大規模な設備を建設:自然エネルギー
大手商社で再生可能エネルギー事業に積極的な丸紅が、洋上風力発電の据付会社を発足させた。洋上に風力発電設備を据え付ける事業で大手の英国シージャックス・インターナショナル社を2012年に買収済みで、新たに日本法人を設立して特殊船を使った大規模な据付事業を開始する。
日本の再生可能エネルギーで将来の市場拡大が最も有望視される洋上風力発電をめぐって、大手の商社や建設会社の動きが活発になっている。特に積極的なのが丸紅で、洋上風力発電の据付事業会社「シージャックス・ジャパン」を産業革新機構と共同で5月31日に東京都内に設立した。日本を中心にアジア地域の市場拡大に乗り出す。
すでに丸紅は茨城県の鹿島港沖に建設する250MW(メガワット)の洋上風力発電所のプロジェクトに参画を決めたほか、福島県の東部沖合で2013年度内に開始する浮体式洋上風力発電の実証実験でも中核のインテグレータを務めている(図1)。福島県のプロジェクトでは清水建設が施工を担当する予定だが、新会社がパートナーとして加わる可能性も出てきた。
英国のシージャックス社は欧州で洋上風力発電設備の据付事業を展開して、これまでに合計830MW以上の実績がある。現在もドイツの北海で400MWの「Meerwind 洋上風力発電所」を建設中だ(図2)。
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