オフィスや商店で使える小規模な電力見える化セット、19万8000円と低価格:エネルギー管理
分電盤1つで室内の電力を供給しているような小規模オフィスや店舗にも電力を見える化したいというニーズがある。NECはこのようなニーズに応える電力見える化スターターパックを発売した。
小規模なオフィスや商店で消費電力量を分析しようとしたとき、あまりにも大規模なシステムは導入しにくい。高機能だが、導入までに時間がかかり、高価なものよりも、機能を抑え、手軽に導入でき、安価なシステムが望まれている。
NECは2013年9月、小規模なシステムの導入を望む顧客向けに、「電力見える化スターターパック」を発売した。1つの分電盤に複数のセンサーを取り付け、配線ごとの消費電力を計測し、結果をPCで閲覧するという最小限の構成だ。価格も19万8000円に抑えた。
電力見える化スターターパックは3つの部分から成り立っている。センサー、制御装置、PC用ソフトウェアだ(図1)。
パック内にはセンサーが24個同梱されており、うち大電流を計測する250A対応用が2個、50A用が22個だ。制御装置の「スマートコントローラ」は2012年にセブン-イレブン・ジャパンと共同でコンビニエンスストアなどの店舗の電力見える化に向く「インテリジェント分電盤」用に開発した部品だ。PC用ソフトウェア「SmaConView β」は、LAN経由*1)でスマートコントローラと接続したWindows PCにインストールして使う(図2)。1分ごとに配線ごとの電流や電圧、電力、力率をグラフ表示できる。過去3カ月のデータをCSV出力する、画面上で最大8日前と比較する、などの処理も可能だ。
*1) 電力見える化スターターパックではスマートコントローラの出力をインターネット経由で取得することはできない。
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