落花生の街にメガソーラー、30MW計画のうち2MWを千葉に建設:自然エネルギー
太陽光関連の総合商社、メーカーであるエクソルは全国に30MWのメガソーラーを建設する計画だ。既に2カ所の立地を確保しており、3カ所目として千葉県八街市に2MWの設備を設置する。
エクソルは千葉県八街(やちまた)市に出力1.99MWのメガソーラーを設置する(図1)。同社は太陽光発電関連のみを扱う企業であり、一次卸を中心とする商社の他、システムインテグレーター、メーカーとして活動している。
2014年5月までに全国で30MWの自社太陽光発電設備を建設することを目標としており、既に岩手県北上市(1.99MW)と京都府福知山市(1.7MW)にメガソーラーを建設する計画を発表している。
メガソーラーに取り組む理由は2つあるという。「固定価格買取制度(FIT)を利用できるため、長期的に安定した収益基盤を築くことができる。加えて、メーカーとしてのオリジナル製品やソリューションを自社の発電所で実際に試すことができ、実績データに基づいた提案を顧客に示すことができる」(エクソル)。
このため、設計・調達・建設(EPC)のうち、建設以外は自社で進める。「実際の施工は任せるが、施工管理は自社で行う」(エクソル)。カナディアン・ソーラーの太陽電池モジュール(出力245W)を8160枚設置する他、パワーコンディショナーとして、国内独占販売権を持つドイツKACO new energyの500kW品を4台用いる。完成後の管理・運営(O&M)も自社で行う。
図2に建設予定地(八街市文違)を示した。面積は約2万6668m2(8067坪)。メガソーラー建設のために購入した土地であり、地目は宅地、山林、雑種他となっている。周囲には落花生(ピーナッツ)栽培農家などが点在する。なお、八街市は落花生の生産量が全国で最も多い。
2013年11月以降に着工し、2014年5月の完成を予定する。総事業費と想定年間発電量は非公開。完成後はFITを利用して東京電力に20年間売電する。売電単価は1kWh当たり37.8円(税込)。
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連載:エネルギー列島2013年版(12)千葉
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