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富士山麓の下水処理場に、屋根を活用して2つのメガソーラー:スマートシティ
全国の自治体が下水処理場の敷地や屋根を使ってメガソーラーの建設に乗り出している。日照時間の長い静岡県の富士市でも、市内の東西2カ所にある下水処理場の屋根にメガソーラーを設置する。合計すると3MW(メガワット)の発電能力になり、800世帯分の電力を供給できる。
人口26万人の富士市には、「東部浄化センター」と「西部浄化センター」の2つの大きな下水処理場がある。この2カ所の浄化センターの中核施設の屋根に、太陽光パネルを設置してメガソーラーを建設する(図1、図2)。
東部浄化センターに1.3MW(メガワット)、西部浄化センターに1.7MWで、合わせて3MWの発電設備になる。設置面積は合計で1万8000平方メートルになり、約9000枚の太陽光パネルを使う予定だ。年間の発電量は287万kWhを見込んでいて、一般家庭で800世帯分に相当する。運転開始は西部が先で2014年10月、東部は2015年6月を想定している。
いずれの浄化センターも富士山から南に20キロメートルほどの太平洋沿岸部にあり、日照時間が長くて太陽光発電に適している。一般に下水処理場は平坦な土地で周囲に高い建物がないことから、メガソーラーの建設場所として選択しやすい。このところ全国の多くの自治体が下水処理場でメガソーラーの建設を進めている。
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