支店の屋上に太陽光パネルを設置、物流会社が工期2カ月で発電開始:スマートオフィス
物流企業のSBSグループが自社の土地や建物を活用して10カ所目の太陽光発電設備を稼働させた。神奈川県にある支店の倉庫の屋上に850枚の太陽光パネルを設置した。発電能力は210kWで、一般家庭の70世帯分に相当する電力を供給する。グループ全体の発電規模は7MWに拡大した。
国内と海外の30社で構成する物流サービスのSBSグループが、東京電力の管内を中心に太陽光発電設備を拡大中だ。グループ内で広域物流を手がけるSBSフレイトサービスが神奈川県の小田原支店で太陽光発電を開始した。
支店の倉庫2棟の屋上を合わせて2850平方メートルのスペースに、合計850枚の太陽光パネルを敷き詰めた(図1)。発電能力は210kWで、年間に25万kWhの発電量を想定している。一般家庭の使用量に換算して70世帯分に相当する。
SBSフレイトサービスが太陽光発電に取り組むのは今回が初めてである。2014年10月に工事を開始して、約2カ月の工期で12月中旬には発電を開始した。その後に発電設備や管理システムの調整のほか、発電量が変動する要因分析などを実施して、2015年1月26日に本稼働に至った。
SBSグループは2013年から太陽光発電を開始して、これまでに10カ所で発電設備を稼働させている(図2)。すべてグループで保有する土地や建物を活用したもので、発電能力を合計すると約7MW(メガワット)に達した。発電した電力は固定価格買取制度で電力会社に売電する方針だ。
10カ所の中で発電規模が最も大きいのは、千葉県の芝山町で2013年8月に運転を開始した「芝山太陽光発電所」の2.8MWである(図3)。
今後もグループの2社が物流センターに太陽光発電設備を導入する計画で、2015年内の稼働を予定している。この2カ所を加えると発電規模は8MWを超える。
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