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農業用のため池に9400枚の太陽光パネル、年間330万kWhを発電:太陽光
三井住友建設が香川県木田郡三木町で建設を進めてきた「女井間(めいま)池水上太陽光発電所」が完成。農業用のため池を活用した発電所で、年間330万kWhの発電量を見込んでいる。
三井住友建設は2019年12月、香川県木田郡三木町で建設を進めてきた「女井間(めいま)池水上太陽光発電所」が完成したと発表した。同社が国内で運営する2カ所めの水上型の太陽光発電所で、2020年1月から売電を開始する。
同発電所がある女井間池は農業用のため池。ここに総出力2822kW(キロワット)分、約9400枚の太陽光パネルを浮かべており、年間330万kWh(キロワット時)の発電量を見込んでいる。太陽光パネルを浮かべるフロート架台は、三井住友建設が自社開発および販売を行っているフロート架台「PuKaTTo (プカット) 」を利用している。なお、施工は三菱電機システムサービスが担当した。
三井住友建設は2014年に香川県からの委託を受け、フロート架台を用いたため池での太陽光発電の実証実験を開始。その後、2015年にはフロート架台プカットの自社開発を販売を開始している。2017年には海外展開の強化に向け、台湾に現地法人を設立している。プカットは、今回完成した女井間池水上太陽光発電所を含めて、これまでに国内6件、海外4件の採用実績がある。
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