容量市場2026年度メインオークション、目標調達量・指標価格ともに引き上げへ:第74回「容量市場の在り方等に関する検討会」(4/4 ページ)
「容量市場の在り方等に関する検討会」の第74回で、2026年度(対象年度:2030年度)の容量市場メインオークションに関する方針が公開された。厳しい需給見通しを踏まえた供給量の確保を目的に、目標調達量と指標価格(Net CONE)ともに引き上げとなっている。
約定処理において加算/控除する供給力
国内には、供給力として存在するものの、容量市場に参加しない(できない)FIT電源等も多く存在する。よって、FIT電源等は約定対象としないものの、メインオークションの約定処理において供給力に加算した上で、約定電源を決定する方法としている。
なお、これまでのメインオークションでは、追加オークションで調達を見込む供給力(H3需要の2%分)を約定処理において加算してきたが、2026年度はメインオークションで全量を調達することとしたため、別途「加算」は不要となった。これに伴い、メインオークションにおける発動指令電源の応札上限容量は、「H3需要の4%」から「H3需要の5%」に見直しされている。
自家発余剰など、容量市場には参加しないものの、容量市場外の供給力として一定の蓋然性がある電源については、保守的に推計した120万kWを控除することとしている。
公募により調達される純揚水等のブラックスタート電源は、固定費の二重回収を防ぐ観点から容量市場には参加しないが、需給逼迫時には供給力として活用可能であるため、控除する(容量市場外の供給力として扱う)こととしており、今回は60万kWであった。
また、再エネ海域利用法に基づく洋上風力公募案件のうち、ゼロプレミアム案件(バランシングコスト相当分のFIP交付金も放棄)は需要曲線作成時点ではFIT等期待容量として織り込むが、約定処理の時点で事後的に控除される。
FIT電源等の約定処理において加算する供給力の推移(※2026年度は概数)は表8のとおりである。事後的に反映する石炭バイオマス混焼の供給力を仮に450万kW程度とすれば、3,300万kW程度が約定処理において加算されることとなる。
以上より、2026年度メインオークション(対象実需給年度:2030年度)における需要曲線の原案と、約定処理において加算/控除する供給力の関係は図3のとおりとなる。
資源エネルギー庁の電力安定供給ワーキンググループでは、この需要曲線の原案について検討を行い、7月末頃には確定する予定としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
電力供給の安定化を目指す「中長期取引市場」、新設に向けた制度設計が本格化
安定的な電力供給を図るため、中長期の電力取引を行う新たな市場として創設が予定「中長期取引市場」。同市場における商品設計や入札方法等の具体的な制度設計について、本格的な検討がスタートした。
原子力政策の指針を3年ぶりに改定へ 2040年に最大550万kW分を建て替えの方針案
政府は原子力政策の指針となる「今後の原子力政策の方向性と行動指針」を3年ぶりに改定する方針だ。第49回「原子力小委員会」では今後の建て替えの計画など、改定内容の素案が公開された。
政府施設に導入するペロブスカイト太陽電池 2040年に100MW以上の新目標案
環境省が政府部門におけるペロブスカイト太陽電池の新たな導入目標案を公開。政府が保有する施設に対し、2040年度までに100MW以上を導入する方針だ。


