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応札不足が続く需給調整市場にテコ入れ策 一部商品の上限価格を引き下げへ第4回「電力安定供給WG」(4/4 ページ)

多くの商品・エリアで応札不足による約定量の未達が発生し、調達費用の高騰などが課題となっている需給調整市場。資源エネルギー庁はこうした状況を受け、一分商品の上限価格を引き下げる方針だ。

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揚水随意契約の運用状況

 揚水随意契約は、調整力調達コスト抑制のために、市場以外での調整力調達手段として活用されている。2026年度に揚水随契を活用している一般送配電事業者は、東北、東京、中部、関西、中国の5社である。

 中部電力パワーグリッドでは、揚水随契のコストを約1円/ΔkW・hと見込んでおり、コスト競争力に優れた揚水随契を最大61万kW組み合わせた調整力のポートフォリオ調達を行うことにより、安定供給の確保、需要家負担の抑制、新規リソースの育成、の両立を図ることができるとしている。


図9.中部電力PG 2026年度ポートフォリオ調達のイメージ 出典:中部電力PG

 なお中部電力PGでは、揚水発電に限らず、その他のリソースについても、「一次調整力を含む複合リソースであること」、「レベニューキャップ単価以下で拠出できる見込みがあること」などを基本要件として、随意契約に応じることを表明している。

上限価格を10円/ΔkW・30分へ引き下げへ

 以上より、前日取引化後は、複合商品・一次ともに応札量が増加するなど、一定の改善が見られるものの、一部の高価格帯の調整力の約定が、調達費用に大きな影響を与える状況が継続している。

 すでに第110回「制度検討作業部会」(2026年1月)では、前日取引化後、市場における競争状況に改善が見られない場合、一次・二次①・複合商品の上限価格(円/ΔkW・30分)を15円から10円、7.21円等と段階的に引き下げる方針が示されている。

 これらを踏まえ資源エネルギー庁では、本年9月1日実需給分から、一次・二次①・複合商品の上限価格を10円/ΔkW・30分へ引き下げることとした。

 仮に、上限価格の引下げにより火力・揚水の市場応札量が減少した場合でも、その一部は余力活用による調達に置き換わることが想定されるため、調整力の確保に直ちに支障が生じるものではないと考えられる。

 資源エネルギー庁では、適切な競争環境と十分な約定機会を確保する観点から、今後も需給調整市場における競争状況や市場外も含めた調整力調達全体の状況を確認し、必要に応じて募集量の見直しや上限価格の次の引き下げ(7.21円)についても検討する予定としている。

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