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過大な営業行為が続くLPガス業界 規制の実効性強化に向けた判断基準を明確化へ第13回「液化石油ガス流通WG」(3/4 ページ)

「無償貸与」や「貸付配管」といった商慣行が問題視されているLPガス業界。政府はこうした商習慣に対する規制の実効性強化に向け、判断基準の明確化に向けた検討を開始した。

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LPガス事業者による自主取組宣言

 省令改正を踏まえ、全国LPガス協会では「取引の適正化・料金の透明化に向けた行動指針」を策定し、LPガス事業者各社による自主取組宣言の公表を促してきた。これにより、自主取組宣言を公表するLPガス事業者/事業所は次第に増加しており、2026年6月時点で10,745事業所(全体の61%)に上る。

 ただし、宣言事業所の割合は都道府県により大きく異なり、九州では100%の大分県のほか全体的に宣言率が高い。他方、自主取組宣言をして法令順守しようとすると、悪質な事業者から狙い撃ちされて顧客を奪われるため、宣言率が上がらない県もある。


図5.都道府県別 宣言事業所割合 出典:液化石油ガス流通WG

 優良事業者・正直者が馬鹿を見ることが無いよう、全国LPガス協会は国に対して、違法・脱法行為の早期把握と指導・改善命令等の取締りを行うよう求めている。

指導・監督の実効性に向けた判断基準の明確化

 現在、地方経済産業局や都道府県は、LPガスの取引適正化に関する立入検査を実施しているが、規制当局においても「正常な商慣」などの判断基準が明確ではないため、指導・監督の実効性の確保が課題となっている。

 改正省令では、「正常な商慣習を超えた利益供与」を禁止しているが、具体的な基準は定められていない。

 これまで液化石油ガス流通WGでは、賃貸集合住宅等のオーナー等に対する利益供与は、「事業者間の健全な競争を阻害し、消費者に不利益をもたらす可能性を鑑みれば、過大なものかどうかにかかわらず、一切行わない方向で取り組んでいくことが望ましい」としていたが、トーンダウンし、他のエネルギー(電化)やLPガス事業者間の競争を機能させることで、消費者の利益を図る観点も踏まえて検討する方針が示された。

 他の業界における利益供与の上限の例としては、携帯電話(電気通信事業法)では上限2万円としており、景品表示法では取引価格の20%(又は200円)を上限としている。

 ただし、携帯電話等では顧客(将来的な料金支払者)本人が利益供与先であるのに対して、LPガスでは、賃貸集合住宅等の入居者(LPガス料金支払者)ではなく、アパートオーナー等が利益供与先であるという大きな違いがあることに留意が必要である。

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