原油調達先の多角化も検討、中東情勢を踏まえ石油備蓄の在り方を見直しへ:第1回「石油等の供給構造の強靱化WG」(3/4 ページ)
資源エネルギー庁が新たに「石油等の供給構造の強靭化ワーキング・グループ」を設置。昨今の中東情勢の影響を踏まえ、将来の原油調達先の多角化や石油備蓄の在り方の見直しに向けた検討を開始した。
ナフサの輸入状況と目詰まりの解消
中東情勢の悪化により、ナフサの国際価格(スポット価格)は大きく上昇した。2月27日(中東情勢発生前日)に588$/tであったナフサスポット価格は、4月8日には、ウクライナ危機(2022年2月)時の1,078$/tに匹敵する1,011$/tまで上昇した。
日本のナフサの調達先は、中東からの輸入が4割、その他地域からの輸入が2割、国内精製が4割であるが、原油調達のホルムズ依存度が高い国が精製したナフサという観点で括ると、ホルムズ経路によるナフサの調達率は5割を占めている。
中東情勢悪化後の3月、4月にはナフサ輸入量は一旦減少したが、調達先の多角化を進めた5月には、前年と同程度までナフサ輸入量が回復した。
代替調達の拡大や国内でのナフサ精製により、ナフサ由来の化学製品の供給量は、従来比85%の水準まで回復している。これに加え、ポリエチレン等の川中製品在庫の活用や川中製品の輸入拡大により、ナフサ由来の石油関連製品全体の供給量は平年並みに維持されており、日本全体として必要な量は確保できている。
これにより、ナフサ関連製品の流通の目詰まりは、ほぼ解消したと報告されている。
現在、石油備蓄法施行規則では、石油基準備蓄量等の算定において石油化学用ナフサは控除され、ナフサの備蓄は行われていない。
ナフサは揮発性が高く備蓄は難しいことも踏まえ、WGでは今後、輸入の多角化なども含めた備蓄の在り方について検討を行う予定としている。
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