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急増する低圧系統用蓄電池、分割設置による規制逃れ対策を強化へ:第13回「次世代電力系統ワーキンググループ」(2/3 ページ)

第13回「次世代電力系統ワーキンググループ」では、系統アクセス手続きが急増している系統用蓄電池について、接続検討料を見直す方針が示された。同時に低圧系統用蓄電池についても、分割設置などによる規制逃れなどへの対策を強化する方針だ。

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接続検討料を全国一律で引き上げへ

 「接続検討」は系統用蓄電池などの事業者が事業性を判断するために設けられた手続きであり、次の「契約申込み」や最終的に系統連系まで進むか否かは、事業者自身の判断となる。

 一方、系統用蓄電池による系統接続の申込件数は現在27,000件に上り、一般送配電事業者の大きな負担となっているほか、他の蓄電池や再エネ電源の系統アクセス手続きが遅れる原因となっている。このため先述のとおり、2026年8月以降、一事業者当たりの接続検討申込数の上限が設定されたが、入口対策のさらなる強化が求められている。

 この追加的な対策の一つが「接続検討料」の引き上げである。現在、1地点当たりの接続検討料は22万円(税込)であるが、この料金を引き上げることにより、事業化の蓋然性が低い案件を抑制する効果が期待できる。現行の接続検討料金は実費ベースで定められているのに対して、今回の引き上げは、事業化の蓋然性が低い案件を抑制することが目的であるため、事業者に十分なディスインセンティブを与える水準の金額である必要がある。

 現時点、この具体的な金額は検討中であるが、実費部分を超える「引き上げ部分」は、デポジット(預託金)方式により、事業化の熟度を高めるインセンティブを与える案が示された。具体的には、接続検討申込時にデポジットを求め、契約申込みに進む場合にはこれを工事費負担金に充当する(実質的に追加費用は生じない)が、契約申込みに至らない場合には費用負担を求める仕組みとする。

 現在、接続検討料は、設備の種類(蓄電池か通常の電源か)を問わず同額であるが、まずは接続検討が急増している系統用蓄電池のみを引き上げの対象とすることとした。なお、接続検討申込数の上限設定も系統用蓄電池のみが対象である。引き上げ対象はエリアを限定せず、全国一律で適用する。

低圧系統用蓄電池の接続契約が急増

 需給調整市場における制度変更により、2026年4月以降、50kW未満の低圧リソースについても、アグリゲーターが束ねることにより、需給調整市場に応札することが可能となった。これにより、低圧系統用蓄電池の系統接続申込が急増しており、8月末時点で約2,800件・約13万kWの契約申込みが行われている。


図3.低圧系統用蓄電池の受付状況 出典:次世代電力系統WG

 低圧系統用蓄電池の急増は、通常の単一設備の設置だけでなく、1事業者が大量に(同時期に数百件など)申込みを行う形態や、低圧設備として連系するためにいわゆる敷地分割を行おうとする事例が多いことが特徴的である。

 蓄電池を含む低圧の発電等設備は、単体では容量が小さく、接続に伴う系統の空き容量への影響も軽微であり、対象となる設備の数が多いことから、高圧以上の設備で必要となる「接続検討」のプロセスは存在せず、契約申込みから系統アクセス手続きが開始される。

 このため、高圧以上の系統用蓄電池を対象として「接続検討」プロセスに導入されてきたさまざまな規律強化策は、いずれも低圧系統用蓄電池には適用されないこととなる。また、契約申込み時において低圧系統用蓄電池は、保証金の支払いなしで申込みが可能であり、申込みから連系までの期間が短い(早ければ1カ月ほど)ため、土地の使用権原の提出を求める規律が適用されない。よって、さまざまな点で低圧系統用蓄電池は高圧以上の系統用蓄電池とは異なり、十分な規律が働かないおそれがある。

 なお、接続契約申込受付の時点で一旦、系統容量が確保されることは、他の電源などと同様である。


図4.低圧系統用蓄電池の系統接続プロセス 出典:次世代電力系統WG

 低圧系統用蓄電池は設備単体では系統への影響が小さくとも、非常に多くの低圧系統用蓄電池が面的又は同一配電系統に集中した場合、高圧以上の系統の潮流・電圧・設備容量に大きな影響を与える可能性がある。

 また事故発生時において、高圧設備は停電解消後に一般送配電事業者から再連系連絡を実施する運用である一方、低圧設備は自動復帰する仕組みとなっている。そのため、同一配電系統に低圧系統用蓄電池が多数連系している場合、大容量の充放電が急速に行われることになり、事故復旧プロセスに支障をきたすおそれがある。

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