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社食の利用者が急増 ソニーが本社食堂をリニューアル:構造改革をオフィスにも(2/2 ページ)
業績上向きのソニーが品川本社の社員食堂を2015年5月にリニューアル。社員同士のコミュニケーションを活性化させたいなどの狙いがあるという。
利用者が7倍に急増
今回のリニューアルの目的をより具現化したのが、食堂の一角に設けられた「ビュッフェアイランド」および「リラックスゾーン」というスペースである。従来は和食を中心にしたフルサービスのレストランで展開していた場所を、ブッフェ形式のサービスに変更するとともに、昼食時以外でも利用できるリフレッシュスペースを併設した。
ビュッフェでは、毎日約20種類の和洋中料理メニューを用意し、ベジタリアンメニューは一目で分かるようにマーク表示した。以前の和食レストランでは、メニューが限定的で、奥まったエリアにあることから、利用者は一日あたり80人とほとんど人が集まらなかったが、リニューアル後は豊富なメニューから好きな食べ物を選べる点やテイクアウトできる点などが受け、一日あたり528人と約7倍に増加した。
リラックスゾーンは、作業に集中できるプライベート空間や、社員同士のコミュニケーションが図り易いスペースを設けたほか、執務室にはない色彩や形状の家具、什器を使うことで、よりリフレッシュする要素を強めた。
食堂全体のリニューアルにおいてこのエリアだけは商業施設やオフィス空間の設計などを手掛ける乃村工藝社が担当した。同社は以前からソニーの商業施設やイベントブースのデザインなどを支援しているほか、他社でもワークプレイスやオフィス関与物件の施工にかかわっており(2014年度:約80件)、そうした実績が買われた。
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