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マツダ、営業利益11.8%増 16年3月期 販売台数は過去最高の153万台超え
大手自動車メーカー・マツダの2016年3月期連結決算は2ケタの増収増益。海外市場を中心に販売台数が大きく伸び、過去最高の153万4000台を記録した。
自動車大手のマツダが4月27日に発表した2016年3月期の連結決算は、売上高が前年同期比で12.3%増の3兆4066億300万円、営業利益が同11.8%増の2267億7500万円だった。欧州やASEAN諸国をはじめ海外市場での販売が好調で、グローバル全体で過去最高となる153万4000台を記録した。原材料価格の値下げなどのコスト改善策も進ちょくした。
各市場での販売が本格化したクロスオーバー型SUV「マツダ CX-3」や、「CX-5」の商品改良モデルなどがけん引し、日本、北米、欧州、中国、その他の市場すべてで販売台数は前年比プラスとなった。特にASEANはタイやベトナムが大幅に伸び、前年比32%増の10万1000台だった。
前期の最終利益は同15.4%減の1344億1900万円。自動車部品メーカー、タカタ製エアバッグのリコール(回収、無償修理)費用で約407億円の特別損失を計上したのが響いた。
2017年3月期の業績については、売上高3兆2800億円(前期比3.7%減)、営業利益1700億円(同25.0%減)、経常利益1760億円(同21.3%減)、最終利益1150億円(同14.4%減)と一転して減収減益を見込む。円高基調の為替変動や研究開発費、新工場および新商品設備に対する償却費の増加などが大きな減益要因だとする。グローバルでの販売台数は155万台で、前期から1万6000台増にとどまる見通しだ。
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