NTTドコモ、営業益22.9%増 決済サービス好調:「ドコモ光」など契約者増
NTTドコモが2016年4〜12月期の決算を発表。売上高、営業益ともに伸びを見せた。「dマーケット」「dカード」など、スマートライフ事業の好調が増益の要因となった。
NTTドコモが1月27日に発表した2016年4〜12月期の連結決算は、売上高に当たる営業収益が前年同期比2.5%増の3兆4696億円、営業利益が22.9%増の8423億円と伸びを見せた。純利益は19.7%増の5894億円だった。
近年注力するスマートライフ領域の成長が著しく、同領域の営業利益が41.9%増の982億円と大きく伸びた。インターネット通販(EC)サイトの「dマーケット」、クレジットカードの「dカード」などが好調で、契約者数が増えたことが利益につながった。
代表取締役社長の吉澤和弘氏は、「dカードは米Appleの決済サービス『Apple Pay』に対応しているため、同サービスを使用できる端末『iPhone 7』が市場に出回った影響でdカードの使用率が上がった。このことが利益に大きく貢献した」と背景を説明する。
主力の通信事業は、携帯電話契約数が6%増の7359万件に達したほか、音声通話がかけ放題で、データ通信量を任意に選択できる携帯料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の契約数が1.3倍に伸びた。家庭用データ通信サービス「ドコモ光」の契約者数は1月に300万件を突破した。これらの影響で、ARPU(1人当たりの月間売上高)は4450円に伸びた。
「16年はユーザーが格安スマホに流れ、苦しい時期もあったが、長期契約者を優遇する施策で乗り切った。今後もユーザーのニーズを把握し、解約を防いでいきたい」と吉澤社長は話している。
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