エンタープライズ:ニュース 2003/07/01 17:59:00 更新


10GbE製品やIPv6に関する取り組みをアピールするシスコ

シスコは「Networld+Interop 2003 Tokyo」で10GbEやIPv6に関する製品や取り組みをアピールする。ShowNetでは「Catalyst 6509」、IPv6 ShowCaseでは「Cisco 3200モバイルアクセスルータ」が活躍するという。

 「Networld+Interop 2003 Tokyo」の展示会を翌日に控えた7月1日、シスコシステムズは、同社が力を入れて取り組む「ShowNet」や「IPv6 ShowCase」などでの見所を説明した。10GbEやIPv6に関する製品や取り組みを中心にアピールする。

 オール10GbEおよびIPv6/IPv4のデュアルスタックネットワークで構築されるShowNetでは、NOCコアに注力して機器を提供した。会場の幕張メッセのバックボーンには、「Catalyst 6509」を、セグメントルータには「Catalyst 12410/12406」を提供した。

 Catalyst 6500シリーズにおいては、3月末に「Supervisor Engine 720」、2ポートと4ポートの10GbEモジュールを発表した。Supervisor Engine 720では、IPv6、MPLS、NATなどのハードウェア処理を実現するなど、「10GbE上で何ができるのか、付加的な機能を差別化として搭載した」(今井俊宏氏 スイッチングテクノロジー本部)。また、Catalyst 6500シリーズの全シャーシに対応したことで、既存の投資を保護できるようにしている。

 IPv6に対しては「IPv6 ShowCase」に出展を行う。ISP/データセンターゾーンで、「Cisco 12400シリーズ」を使ったIPv6マルチキャストのハードウェアフォワーディングによる高速画像データの配信デモを実施し、アクセスゾーンではDHCPv6 PDによるプラグアンドプレイ、IPv4/IPv6デュアルスタック・ファイアウォール機能などのデモを準備した。

 また、ユビキタスゾーンでは「Cisco 2600 XM」のモバイルIPv6に対応したホームエージェント機能を利用し、組み込み型の「Cisco 3200モバイルアクセスルータ」と連動したネットワークモビリティ機能を実演する。

 Ciscoモバイルアクセスルータは、3.5インチのフロッピーディスクサイズの組み込み用小型ルータで、輸送機関などでの活用を想定した製品。欧米では日本に先行して発売されている。

 同製品はIPv6に対応したものではないというが、Networld+InteropにおいてはIPv6でデモを行う。既にCiscoと仏Renaultが共同で、自動車に搭載したCisco 3200にIPv6機能とCiscoモバイルネットワークス機能を付加した実験が行われているという。

 日本では、総務省四国通信局が主催する「列車インターネット e-Train2002」プロジェクトで、モバイルアクセスルータとモバイルネットワークス技術を利用して、特急いしづちの車内ネットワークと地上ネットワーク間におけるシームレス接続を実現した実績もある。

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関連リンク
▼シスコシステムズ
▼NetWorld+Interop 2003 Tokyo オフィシャルサイト

[堀 哲也,ITmedia]