特集
2003/08/08 15:43 更新
UNIX USER2003年9月号特別企画より転載：
Gentoo LiveCDでMac OS X/分散コンパイル (2/5)
|
UNIX USER 2003年9月号より転載
Gentoo Linuxチームによれば、Power Mac版は米Slashdot.orgで5月に登場した、Power Mac用LiveCDはないのかというトピックをヒントに開発を始めたとのことです。
http://www.gentoo.org/
Power Mac版のLiveCDは、Mac-on-Linux（以下、MOL）というソフトウェアを標準で収録しています。これを使うと、LiveCDから起動したGentoo Linux上でMac OS Xを動かせます。
MOLは、PowerPC用Linux上で仮想的なハードウェア環境を実現するソフトウェアで、CPU以外の部分をエミュレートしています。いわばPowerPC用VMwareのといったもので、Mac OS、Mac OS X、LinuxをMOL環境内で動作させられます（リスト2）。編集部ではMac OS X 10.2.6がフルスクリーンで起動できることを確認しています。
http://www.maconlinux.org/
|
リスト2 Mac-on-Linuxの特徴
|
・Mac OS X 10.1から10.2.4対応
・Mac OS 7.5.2から9.2.2対応
・AltiVecサポート
・fbdev、xdgaドライバによるフルスクリーン描画
・音声、イーサネット対応
|
LiveCDから起動するには、マシンの電源投入時にCキーかoptionキーを押し続ける必要があります。
まずCキーを押した場合は、CD-ROMがすぐに読み込まれ、LiveCDの簡易メニューとして、「Live」と「Live Safe」いった選択肢があり、緊急時用レスキューディスクとしても利用できるようになっています。
optionキーの場合は、ブートデバイス選択画面が表示されます。Mac OS Xを表すロゴが付いたHDDと、ペンギンとともに描かれたCD-ROMのアイコンです。マウスでCD-ROMドライブを選択すると、LiveCDの起動となります。この後は、Cキーを押した場合と同じくLiveCDのメニューが表示されます。
なお、optionキーによるセレクト機能の呼び出しは、Power Mac G3以降で可能となっています。それ以前の機種では、BootXやyabootというブートローダを事前にインストールしておく必要があります。電源投入時に押すキーも異なりますので、詳しくは次のWebサイトなどを参照してください。
http://penguinppc.org/projects/bootx/
パスワードなしでrootとしてログインし、X環境設定用ソフトウェアのXeasyconfを起動します。
最初は、ビデオチップ用デバイスドライバ設定で、自動（auto）か、ati、nv、mga、fbdevの4種類のドライバの中から環境に合ったものを選択します。これ以降、色数、画面解像度、キーボードなどの設定項目が続きます。いずれも表示される選択肢を選んでいくだけですので、困ることは少ないでしょう。そして、Xの設定ファイルであるXF86Config-4の記録場所として、/etc/X11/が示されたら、OKを選びます。この後、マウスが自動設定されると終了となります。元のコンソール画面に表示が戻ったら、kdmコマンドを実行し、改めてパスワードなしのrootでログインしてください。startxコマンドではtwmが立ち上がってしまうので、注意しましょう。
UNIX USER 2003年9月号より転載
関連リンク
 UNIXUSER
定期購読のご案内
バックナンバー販売協力店
読者モニターレポート
|
UNIX USER 8月号
特集1 スパムメール一掃大作戦
特集2 Linuxザウルスはこう使う
付録CD-ROM 2枚組み
・Gentoo Linux LiveCD
PowerPC版/i386版
・OpenZaurus for C700 ほか
|
|
前のページ | 1 2 3 4 5 | 次のページ
[UNIX USER編集部，SOFTBANK Publishing Inc.]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
