エンタープライズ:特集 2003/10/24 15:00:00 更新


特集:第3回 Sun ONE Studio 5を使ったアプリケーション構築の手順 (1/6)

サンのWebアプリケーション開発環境「Sun ONE Studio 5」。サーバとの連携を可能とし、容易な開発環境を構築できる。特集最終回となった今回は実践手順を解説していこう

 Java入門特集「無償で構築可能なSun ONE Application Server」の第2回目「Sun ONE Application Server 7のインストールと基本操作」では、Sun ONE Application Server 7の起動や停止、アプリケーションの配備、ログの閲覧、さらにサンプルアプリケーションを用いたデータベース接続を行うための設定方法を解説しました。J2EE Webアプリケーションを構築する上で必要な設定、操作については第2回目までを参考にしてください。

 最終回となる今回は、JSP、Servletを用い実際にJ2EE Webアプリケーションを構築する手順について解説します。構築するためのツールとして取り上げるのは、サン・マイクロシステムズ(以下、サン)が提供するJ2EE開発環境「Sun ONE Stuido 5.0 Standard Edition(60日間評価版)」です。この記事での目的は、慣れるまでは分かりづらいアプリケーション構築の手順を自らで行い、実際の体験によって次なるステップへとガイドすることです。このため最小のステップに限定していますが、難なくたどれるような構成にしています。

 Sun ONE Studio 5 Standard Edition(以下、Sun ONE Studio 5)は、従来まで「Forte For Java3.0」、「Sun ONE Studio 4 Enterprise Edition」として提供されていたJava開発支援ツールの最新バージョンです。このパッケージによってJ2EEアプリケーションを開発する多くの機能が提供されます。ServletやJSP、EJB、Webサービスを開発するためのウィザードや多数のアプリケーションサーバとの連携、そしてリモートデバックなどです。開発効率を飛躍させることが可能なのです。

見 出 し 一 覧
1. Sun ONE Studio 5に含まれるコンポーネント
2. Solaris、Linux、Windows版が用意されPentiumIII/500やUltra60以上を推奨
3. Sun ONE Studio 5のインストール課程を見ていく
4. 開発を容易にするSun ONE Studio 5とSun ONE Application Server 7の連携を可能に
5. 管理サーバを登録して連携を可能とさせる
6. Sun ONE Studio 5の起動と初期設定を行う
7. 「デフォルトサーバ」を指定し稼働するアプリケーションサーバを設定
8. Sun ONE Studio 5からSun ONE Application Server 7の起動と停止操作を行うために
9. 実践テクニック−アプリケーション構成の手順を学ぼう
10. Webアプリケーションの作成
11. アプリケーションの配備から動作確認
12. アプリケーションの配備の取消し
13. ビジネス利用には応用を参考にして拡張を行っていけばよい

Sun ONE Studio 5に含まれるコンポーネント

 Sun ONE Studio 5は、次のコンポートから構成されます。これらは、必要に応じてインストール時に選択可能となっています。

  • 主要プラットフォームおよびモジュール(必須)
  • PointBase Server 4.2 Restricted Edition
  • Sun ONE Application Server 7 Update1

 上記の従来バージョン(Forte for Java)を同一システム上で共存させる場合には、異なるフォルダにインストールする必要があります。同一フォルダにインストールする場合には、まず最初に旧バージョンをアンインストールします。続いて、使用していたユーザー設定を残す際にはSun ONE Studio 5のインストール後に「ユーザディレクトリ」指定で旧バージョンで利用していたフォルダを指定すればよいです。

Solaris、Linux、Windows版が用意されPentiumIII/500やUltra60以上を推奨

 Sun ONE Studio 5は、次のプラットフォームをサポートしています。

  • Solaris 8(32/64 ビット、SPARC)
  • Solaris 9(32/64 ビット、SPARC)
  • Red Hat Linux 7.2
  • Windows 2000 Professional SP3
  • Windows XP Professional SP1

 なお、サンで保証している動作環境は、下表の通りです。

サポートするプラットフォーム 必要なディスク容量 必要な最少構成
Windows 2000/XP/NT SP6 150MB PentiumIII/500MHz、メモリ512MB
Red Hat Linux 7.2 150MB PentiumIII/500MHz、メモリ512MB
Solaris 8/9(32/64ビット、SPARC) 150MB Ultra60/450MHz、メモリ512MB

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[高山義泉,ITmedia]