ケーススタディ
2004/01/23 19:55:00 更新
IT People:成功の秘訣はいい意味での開き直り
グループワンソフトウェアの三浦大洋氏に話を聞いた。
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散在するさまざまなデータを加工し、統合するETLツールなど、ビジネスインテリジェンスに関するソフトウェアを提供するグループワンソフトウェアの三浦大洋氏に話を聞いた。
同社は、昨年10月に、米グループワンソフトウェアと米セイジェントテクノロジーが統合したことにより、旧セイジェントジャパンからグループワンジャパンへと社名を変更している。
過去
システム本部長を務める三浦氏。千葉大工学部を卒業後、1989年日立製作所に入社し、CAD/CADシステムの開発を手がけた。元々は、高分子化合物を使った印刷技術を開発したかったという同氏だが、UNIXでの開発を経験するにつれ、仕事の結果がすぐ形に出るプログラミングの魅力に引き込まれていったという。「ユーザーのニーズを把握し、仕様の作成、開発、販売という一連のプロセス全体を見られることが、それまでにない体験で楽しかった」。
次に、その体験を別の方向で試すことを決意し、4年後の1993年、サイベースに転職。仕事の中心はデータベース開発だった。日本法人の12人目のメンバーとして、技術部門の立ち上げに貢献した。そして、1998年に現在在籍しているセイジェントジャパンに入社。社長と2人でゼロからのスタートを切った。
現在
システム本部長としてプリセールスを担当。顧客に製品のデモを行うなど、プログラミングとは異なる領域で活躍している。
ITmedia 現在の仕事のやりがいは?
三浦 製品をどう売っていくのか考えることはおもしろくやりがいがあります。その際、ユーザーの方から質問を出してもらうように気を付けています。場合によっては、実演販売のように、顧客の目の前で自社のソフトウェアをベースにシステムを作ってしまうこともあります。
ITmedia グループワンが提供する製品の特徴を教えてください。
三浦 主に、データ加工を行うETLツールと、分析を行うOLAP製品の2つが柱になります。通常、ビジネスインテリジェンスを構築する際、問題を解決するためには、想定していなかったデータも取得する必要が出てくることがあります。ETLツールの「Sagent Data Load Server」を利用すれば、そういったニーズにもすぐ対応することができます。複数データソースの統合、データクレンジング、Webでのデータ分析、運用の自動化など、一括して提供していることも強みです。
具体的なユーザーには、住友信託銀行やアサヒビールなどがあります。アサヒビールでは、営業担当者が自分の担当地域の売り上げなどについて、対前日比の数値データなどを参照することができます。これを踏まえ、営業担当者は、売り上げが低い店舗に販促グッズを渡したり、陳列方法を変えてもらうなど、アクションを起こすことができるわけです。
常に考えていること
ITMedia これまで3社でいずれも大きな成果を成し遂げてきた秘訣は何でしょうか?
三浦 誤解を恐れずに言えば、ダメだったらやめればいいと思っていることです。何も本気でそう思っているわけではないのですが、気持ちの持ち方としてそう考えていることで、精神的にタフな状態で仕事を楽しめるのです。
また、毎日の仕事を訓練と考えているところがあります。たとえば、今日1時間かかった仕事は、次にやるときはなるべく早く済ませたい。仮に、2時間かかったりするとなぜか非常に落ち込むのです。
ITに関わっていて楽しいとき
「大きな技術の変革の波に関われることです。今なら、インターネットがいろいろな物事を変えていく時代を本流の中から見ることができます。」
休日の過ごし方、趣味など
「ドライブやスポーツをします。葉山や軽井沢に行ったり、白樺湖に行って氷に穴を開けてワカサギ釣りすることもあります」
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[聞き手:怒賀新也,ITmedia]
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