すべての機能が共通基盤上に搭載――ユーザーとともに成長するBIを実現Strategy of COGNOS Cognos 8 Business Intelligence

2005年9月14日、コグノスから画期的な新製品が発表された。これまでも、さまざまなBI(ビジネス・インテリジェンス)を標準プラットフォームに搭載しようという動きが数多く見られたが、Cognos 8 BIがついにそれを実現。日本版SOX法の施行にも有効なコンプライアンス・システムを構築できるとあって、多くのユーザーから注目されている。Cognos 8 BIが巻き起こすBI革命について、代表取締役社長のフォレスト・パーマー氏に聞いた。

» 2006年02月13日 00時00分 公開
[ITmedia]
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日本版SOX法施行でBIは企業価値向上の基盤になる――コグノス
コグノスは「社運を賭ける唯一の製品」として9月に正式発表した「Cognos 8 Business Intelligence」の市場の反応が良好であることなどをプレスブリーフィングで紹介した。

コグノス、日本版SOX法には2〜3年の長期スパンで対応

標準化されたBIのすべての機能を搭載

――昨年9月14日、Cognos 8 BIが発表されましたが、この新製品の特性について聞かせてください。

パーマー これまでの製品と最も違う点は、Cognos 8 BIはシングル・アーキテクチャーで構成された製品であるということです。特にIT部門は、システム環境を単一に統一された形で運用管理できます。特に強調したい点は、他のどんなBI製品と比べても有利なTCOの実現が可能です。

コグノス株式会社代表取締役社長
フォレスト・パーマー氏

BIの領域はレポーティング、経営者の視点で見るダッシュボード、パワーユーザーが見る分析の視点と多岐にわたります。これまではそれらの機能を個々の製品で提供してきたわけですが、それらを一つの製品の上ですべて見ることができるというのがCognos 8BIの大きな特長です。シングル・プラットフォーム上にさまざまな機能を搭載することによって、これまでの特定部門向けのBIという用途から、企業全体のパフォーマンスを管理できるプラットフォームに進化したわけです。

Cognos 8 Business Intelligence
パフォーマンスマネージメントのためのプラットフォーム

“1つの真実”を判断材料に一貫性のある意思決定へ

――企業パフォーマンス管理(CPM:コーポレート・パフォーマンス・マネジメント)が注目されていますが、このCPMの基盤がCognos 8 BIによってどのように実現されるのでしょうか。

パーマー CPMは主に経営者、あるいは経営企画といった会社全体を見る視点にフォーカスしているわけですが、実際に見なければならないのはパートナーやユーザー、あるいはユーザーの取引先といった企業を取り巻く全体のパフォーマンスです。私どもの製品が作り上げるシステムを、「パフォーマンス・マネジメント・システム」という言い方をしたいと思います。そのパフォーマンス・マネジメントは、三つの視点が考えられます。まず、パフォーマンス・マネジメントの視点で知りたいのは、現状がどんな状況にあるのかということ。二つ目が、もし現状が良かったり悪かったりしたら、それは何が原因なのか。そして三つ目は、原因が分かったら、この先どういうアクションをとるべきなのか。こういったことを考えるために、パフォーマンス・マネジメント・システムが存在するわけです。

――現状を把握する、という視点ではスピードも要求されますね。

パーマー 現状把握にフォーカスしてみますと、通常、それを知るためにはモニタリングをしなければなりません。それはKPI(Key Performance Indicator=重要業績指標)で測るわけですが、そのためには実際にどのようなことが起こっているかを数値指標で示す必要があります。Cognos 8 BIでは、特に忙しい企業経営者が現状を瞬時に把握するために、この数値指標は危険な状態の赤色、警告の黄色、あるいは良好な状態の緑色と示しています。これにより迅速に状況が把握できるわけで、ここはモニタリングで一番強調したい部分です。さらに、BSC(バランスド・スコア・カード)などで企業のストラテジー・マップが作られるわけですが、それはトップ層だけの指標ではなく、ブレイクダウンされて営業や人事や各部門の指標として管理されていきます。企業レベルでトップ層から各部門の現場まで一貫した指標を作り、それを見るための基盤という仕組みをCognos 8 BIは提供することができるのです。

――ユーザーにとって満足できない現状が発見された場合、その原因を探るということは、なかなか苦労することもあるようですね。

パーマー 原因を究明するときのBIの普遍的なやり方は、そこでレポートを確認するとか、あるいは分析機能を使って真の原因を探るため、データをドリルダウンしてみたり、あるいはスライス&ダイスをしてみたりします。ここで大事なのは、KPIを見るモニタリングからスムーズにドリルスルーしてその分析の環境に行けることです。一番大切なのは、「同じデータ」をもとに分析できなければならないということです。

 さらに、この先どうやって手を打っていこうかと考えたときには、ターゲットに向けて自分たちはどのように行動を変えなければならないか、アクションしなければならないかを考える必要が出てきます。重要なことは、実際にモニタリングして、分析して、プランを再設定する、あるいは変更する、アクションを起こすというサイクルを 正確に回していくことです。

――一般にBIツールを使ってさまざまな分析をしてみても、結論がなかなか一つにまとまらない場合もあるようですが。

パーマー その不満を解消していただくのに十分な機能をCognos 8 BIは備えています。Cognos 8 BIは一つの統合された製品で、レポーティング、ダッシュボード、アナリシス(分析)、スコアカードのモニタリング、こういったすべての機能が一つにセットされています。それらが、共通の土台を通じて、単一のデータソースから情報を取り出します。それゆえ、パフォーマンス・マネジメントのすべてのサイクルにおいて、“一つの真実”からそれぞれの立場で分析したり、表示したりすることができるわけです。Cognos 8 BIは、経営者・部門長・現場というそれぞれのレベルで、営業・マーケティング・会計・経理などあらゆる部門で、すべての方々が利用できます。各レベル、各部門が何をやるときでも互いに共通のデータをもとに判断するため、間違いのない、一貫性のある意思決定ができるようになるのです。

顧客のデータ活用、スキルも一緒に底上げ

――日本市場ではどのような戦略展開を?

パーマー これは日本にかぎらず世界共通の課題ですが、このようなBIシステムを通じてどのようにデータの価値を最大化するか。その価値を自社の戦略や方針とどう適合させるか、そういった部分が一番大きな課題になってくると思っています。先ほど申し上げたように、Cognos 8 BIはBIのすべての領域を網羅していますので、課題解決に向けてお客様によって様々なスターティング・ポイント(出発点)があります。たとえば、レポーティングの機能を整備しようというのは有効な出発点の一つです。レポーティングは長い歴史を有するソリューションの一つで、そこからさまざまなレポートを構築して経営管理やパフォーマンス・マネジメントに役立てることができます。また、OLAP(多次元分析)はBIの別の分野として、独立したツールとして存在してきましたが、日本のお客様はすでに単なるレポート表示から、レポートの上に別の部門でなじみのある分析機能を付け加えるといった次のステップに進みつつあると認識しています。

――ユーザーは自社の事情に合わせてより高次な経営を目指して、着実に踏み出していけるということですね。

パーマー Cognos 8 BIでは、単一の製品であるがゆえに、たとえばレポートからスタートして、その後に分析を追加する、あるいはダッシュボードを追加する。こうして、共通の基盤の上で段階的にBIを成長させていくことができるのです。どうやってデータに付加価値を付けて経営に役立てていったらいいのか、どうやってパフォーマンス・マネジメント・システムを構築したらいいのかというお客様の課題に対して、BIを段階的に成長させていくことによってお客様のデータ活用スキルも一緒に底上げしていく。こういうことが出来るようになっているのが「Cognos 8 BI」なのです。

問い合わせ先
コグノス株式会社
〒160-0023 新宿区西新宿1-23-7新宿ファーストウエスト
03-3344-3031
http://www.cognos.co.jp

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提供:コグノス株式会社
制作:アイティセレクト編集部/掲載内容有効期限:2006年3月12日