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シーベルとオラクルの融合が生み出すCRMの新たなリーダー像

 米Oracleは1月31日に、米Siebel Systemsの買収を完了させたことを明らかにした。今後は、PeopleSoft、J.D.EdwardsだけでなくSiebelも含め、2008年をめどに「Oracle Fusion Application Suite」という1つの製品体系に、統合される。このような状況の中で、今後のSiebel製品のロードマップや既存製品のサポート体制、パートナー企業との関係はどうなるのか。Siebelの日本法人である日本シーベルの代表取締役社長、根塚眞太郎氏に話を聞いた。
2006年03月14日 00時00分 更新

ITmedia 最初に(OracleによるSiebel買収の)ニュースを聞いたときに何を考えましたか。また、顧客の反応についても教えてください。

photo01.jpg 日本シーベル株式会社 代表取締役社長
根塚眞太郎氏

根塚 ある程度想像されたことでしたので、特にショックはありませんでした。一番心配したことは顧客やパートナーの反応ですが、結果的には概ね好意的なものだった言えます。複数のベンダーと付き合うよりも、ワンストップでサービスが提供できる体制になることを素直に受け入れてくれたようです。また、シーベルのユーザーの中に、Oracle Databaseを利用している企業が多かったこともその理由の1つです。

 実際に、買収発表後に明らかになった2005年第4四半期におけるシーベルの決算では、売上高が顕著に伸びました。顧客の信頼を得られていなかったとすれば、このような結果にはならなかったでしょう。

ITmedia 具体的に、今後シーベルはどのように変わるのでしょうか?

根塚 製品の面から考えるのであれば、基本的に変わることなく、進化を続けてゆくことになります。お客様に対しては、より切れ目のないサービスを提供できるようになると考えています。CRMだけでなく、ERPを加えたワンストップのソリューション・サプライヤーとしても、良いアプリケーションを提供できるわけですから、むしろ、Oracleという実績のあるブランドへの連携を加えることによって安心感や安定感も増すと考えています。

ITmedia パートナー企業にとって両社の「融合」はどのように影響しますか。

根塚 Siebel製品を扱うパートナー企業の多くがOracle製品も扱っています。今日のシーベルにとって、絶対的な広がり持つオラクル社のパートナーネットワークは、大変な魅力です。一方で、CRMにおいて圧倒的なシェアを誇るシーベルは、多くのパートナー企業にとって、フロントエンド・ソリューションのマーケットへの重要な足ががりとして期待されていることでしょう。

 今回の「融合」は、より広いマーケットへのリーチを求めるシーベルと、より高度なソリューションを求めるパートナー企業との新たな「融合」を生む、双方にとって大きなプラスをもたらすものと思います。

ITmedia Siebel製品群のロードマップを教えてください。

根塚 Fusionの中で、CRMについてはSiebelのソフトウェアが核になることが繰り返し通知されています。今後のFusion Application Suiteへの製品統合計画を見ても明らかです。既存ユーザーはもちろん、新規ユーザーも今まで以上の信頼を持ってSiebelを選択できる状況です。

th_01.gif Fusionへのロードマップ

 2005年10月にボストンで行われたSiebel Customer Worldで、米Oracleのプレジデントであるチャールズ・フィリップス氏は、同社が進めているライフタイムサポートをSiebel製品にも適用していくことを約束していました。もちろん、オラクル社としてはデータベースを売りたいのは確かなのでしょうが、Oracleのデータベースを選択せずにSiebelを利用されているお客様をオラクル社としてのお客様として大切にしてゆこうという姿勢が強く感じられ、大変感銘を受けました。

ITmedia CRMを取り巻く環境に何か変化はありますか。

根塚 環境的には、昨年の個人情報保護法の施行、これからは日本版SOX法など、法規制によるもの、そしてそこから来る個人情報、プライバシーを含む情報の管理というものへの意識の高まりは、大きな変化と言っていいでしょうね。このところ情報漏えいに関する問題が、事件にもなり、また大きくニュースでも取り上げられています。情報の大切さを改めて私達に教えてくれる、重要な動きでしょう。このような動きは、私達に情報を管理する仕組みの大切さを教えてくれます。「注意しましょう」では駄目だ、ということです。ある程度機械的な仕組みの導入、即ちITによる厳重な情報管理が重要だということも、広く一般に知られるようになったのではないでしょうか。

シーベルの製品は、広くお客様の情報、取引先企業の情報を取り扱います。その意味で、私達の製品が、こういった情報管理の必要を満たしているか、というより厳しい目で見られるようになった一方、そのように評価判定して頂いた結果として、お客様は一層の信頼を寄せて下さるようになったと思います。

ITmedia 今後、注力していく製品分野は?

根塚 シーベルでは、もとより金融、通信、製造業を中心に、業種別ソリューションを広く展開しています。水平的にはSFA、コールセンター、フィールドサービスなどのCRM製品を、垂直的には業種に特化したソリューションを提供しているわけです。後者はわれわれのもう1つの強みでもありますので、今後もこのアプローチは継続します。

そこに加えられるのが、分析系の製品です。前出のフィリップス氏がボストンのコンファレンスで、シーベルの分析機能を「Hidden Jewelry(隠された宝石)」と表現しました。OracleもBI製品を提供していますが、少し性格が異なります。Siebelの製品は「分析の専門家」だけでなく、エンドユーザーによるリアルタイム分析という使い方も重視しているからです。

 もう1つが、Customer Data Integrationです。企業が抱える大きな顧客データベースを効率よく統合することが、CRMで成功するポイントです。顧客データの統合は、市場のニーズが極めて高いため、注力する分野の1つです。

 一方、サービス提供形態として2005年から、ASP形式のサービス提供、いわゆる「オンデマンド」モデルを開始しました。これにより、「CRM機能を利用したいがリスクはあまり負いたくない」といったユーザーでも、手軽に導入できるようになりました。また、SOAによるシステム構築で利用するためのCRMの部品提供もしています。

 以上のように、パッケージ、オンデマンド、SOAによるシステム構築を前提にした部品提供という多様な製品展開を行い、これらが最終的には、Fusionに統合されていくという予定です。

ITmedia CRM分野における企業のIT投資はいかがですか?

根塚 企業の投資意欲は、明らかに上がってきています。方向性がコスト削減だけではなく、売り上げアップなどを狙った前向きなものになってきていると言えます。特に、売上に直結する営業強化には、関心が高いようです。具体的には、少し前から言われている「ソリューション型営業」への転換です。これは、あらかじめ見込み顧客が抱える課題に着目しておき、その解決策を提示しつつ営業展開するアプローチです。例えば「新入社員を即戦力にする方法」として考えてみましょう。新人は、もちろんお客様の悩みが何であるかわかりません。そこで先輩社員は、お客様の業界の事情や動向、その中でのお客様の会社が業界何位で何に強く、何に弱いか、最近何で成功し、何が伸び悩んでいるか、そこに自分達が何を売って来たか、などを細かく教えてやり、だから次に何を、どうやって売るべきかを教えて行くわけです。

CRMシステムとは、今言ったような情報を総て保持し、共有させることのできる仕組みです。最強の先輩社員が何をして来たか、その方法をシステムに植え込み、総ての新入社員に、均一に、お客様の何を知るべきか、いつ、何を為すべきかというノウハウを提供することのできる仕組みなのです。この部分に対する企業の関心は、ようやく高まりを見せてきました。

 さらに、営業現場の改革を、マーケティング部門をはじめとしたビジネスの上流からやろうという動きも出てきています。営業現場での業務の高度化が、ある程度達成された企業においては、マーケティング部門が主導して見込み客増を図ることが求められています。同じような事は、サービス側でも言えます。アフターセールス・サービスの質を高め、リピートを増やすのです。まさに、お客様との接点の数だけCRMシステムの活躍の場があると言えます。

 シーベルは、拡大基調にあるCRM分野においてオラクルとの融合を成功させ、今後もリーダーシップを発揮していきます。

[ITmedia]

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提供:日本シーベル株式会社
企画:アイティメディア営業局/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年3月31日