Sonic ESB+HP Integrityサーバの組み合わせで実現する水平統合型システム:全社規模のシステム統合に適したプラットフォームの「要件」

企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化し、生き残りをかけた競争はますます厳しさを増す。企業が継続的に成長を続けるためには、ビジネス環境の変化に速やかに対応できる体制が求められる。では、このような俊敏性や柔軟性に富んだ企業基盤をどのように構築していけばよいのだろうか?


 企業内のシステム統合の重要性が叫ばれるようになって久しい。経営統合、事業の再編と改革、分社化、アライアンス、M&Aなど、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、生き残りをかけた競争はますます厳しさを増している。

 企業が継続的に成長を続けるためには、ビジネス環境の変化に速やかに対応できる体制が求められることは言うまでもない。では、このような俊敏性や柔軟性に富んだ企業基盤をどのように構築していけばよいのだろうか。

ビジネス環境の変化への対応には全社的なシステム統合が不可欠

 企業において、ほとんどのITシステムは業務領域ごとに局所的にチューニングされたものであり、全社的な規模での最適化は行われていないのが実情。社内にバラバラに散在していた既存システムの機能をうまく活用しながら、業務ごとに特化していた仕組みをサービス化し、これらを連携させることによって、俊敏性や柔軟性に富んだシステムへ変換させていかなければならない。

 その1つの手法として、ここ数年「SOA」(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャー)というキーワードが叫ばれてきたことは周知のとおりである。とはいえ、いきなりSOAと大上段に構えても、一足飛びにこれを導入できる体制を持つ企業は少ないだろう。

 現実的な解としては、データ連携や共通基盤の構築から始まり、徐々に業務機能をサービス化して統合化に向かう、というような段階的な施策が必要になってくる。そこで、最も重要なファーストステップとして、まず共通基盤を構築するための「ESB」(Enterprise Service Bus)が注目を浴びている。

システム統合基盤の礎をつくるESB

 ソニックソフトウェアは、SOAによるシステム統合基盤の本命と目されるESBを、2002年から実装して提供している草分け的なベンダーだ。ESBを利用すれば、新規および既存アプリケーションに埋め込まれたサービスを切り出し、それを再利用することでサービス同士を連携させて、新しいプロセスを作り出せる。

 Sonic ESBの具体的な機能には、「サービスの公開」「サービスの対話・仲介」「サービス情報の一元管理」の3つがある。

 まず、サービスを公開するための「ホスティング機能」では、サービスを実行させる環境として「サービスコンテナ」を実装している点が特徴となっている。これにより、別途アプリケーションサーバなどを構築する必要がない。

 次にアプリケーション統合を実現する要として、サービス同士の「対話」(接続)や「仲介」(ルーティングとフォーマット変換)をするための機能を備えている。そして3番目の機能は、一元管理をするための「サービス設定情報の格納」。ESBはバス型のトポロジであるが、設定情報を集中管理できるリポジトリを持っている。そのため、分散環境でも一元的に管理が行えるのだ(図1)。

photo 図1 SonicESBの実体となるコンポーネント。「サービスの実行環境(エンジン)」「サービスの対話・接続環境(メッセージング)」「サービス情報の格納管理」がある

 従来のように、アダプタを介してハブにつなげるハブ&スポーク型のアーキテクチャーでは、アプリケーションごとにアダプタを用意して統合するため、多大な時間とコストが掛かる。プロセスを変更するたびに、複雑で面倒なプログラム修正と再展開が必要となる。一方、ESBのようなバス型のトポロジでは、ハブ&スポーク型のアーキテクチャーで問題になるパフォーマンスのボトルネックや、障害の一極集中がない。また、アプリケーションから切り出した小さな2つのサービスを組み合わせるようなプリミティブな連携から始め、全社的な統合に向けた段階的な拡張が可能になる。

 このようなシステム統合のアプローチは、経済性にも優れた手法であり、まずスモールスタートでシステム統合を図ろうと考えている企業にとっても現実的な解となる。

 さらにSonic ESBは、障害復旧において独創的なテクノロジーを提供し(図2)、信頼性や可用性にも優れる。それが「連続可用性アーキテクチャー」(CAA:Continuous Availability Architecture)と呼ばれる技術である。これは、マスター側とサブ側のサーバによって冗長構成を組む際に、お互いにリアルタイムで同期を取り合い、障害発生時のフェイルオーバーに要する時間を数秒に短縮できるというものだ。従来のような構成で生じるロールバックなどの作業も解消される利点がある。

photo 図2 特許技術である「CAA」(Continuous Availability Architecture)。マスター側とサブ側のサーバが互いにリアルタイムで同期を取り合い、障害発生時のフェイルオーバー時間を数秒に短縮する

水平統合型のシステムに求められる機能

 全社規模のシステム統合を実現する上で最適なハードウェアプラットフォームとはどのようなものか。マシン自体のパフォーマンスに加え、柔軟性、拡張性、信頼性に優れている点は重要なファクターと言える。インテル® Itanium® 2 プロセッサを搭載した日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のエンタープライズサーバ「HP Integrityサーバ」は、こうした要件をすべて満たすハードウェアプラットフォームとして注目されている。

 ESBにおいてバスに流れるメッセージングのやり取りは、統合システム全体のパフォーマンスに影響を与えるキーとなるもの。アプリケーション(プロセス)が増えてきても性能が落ちない点は重要だ。

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 HP Integrityサーバは、広大なアドレス空間をサポートする64ビットプロセッサという特性に加え、1CPUサイクル当たり最大6つの命令を同時処理する明示的並列命令(EPIC:Explicitly Parallel Instruction Computing)や、効果的な分岐予測を可能にするアーキテクチャーを採用。Xeonプロセッサに比べて、同クロック数での性能は2、3倍ほど向上している。図3のように、搭載プロセッサやコアによって、ハイエンド製品まで幅広くラインナップしている。


photo 図3 搭載CPUやコアによって幅広くラインナップされるHP Integrityサーバ。最上位の「Superdome」は、64プロセッサ/128コアまで対応

 HP Integrityサーバの優位性は処理性能面ばかりではない。同社では、外部環境の変化に対して、企業のITシステムが迅速に適応できる「アダプティブ・インフラストラクチャ」というコンセプトを打ち出している。

 従来のITシステムは、いわゆる垂直統合型のものであった。垂直統合型のITシステムは、前述のように業務に特化しており、全社的な規模でシステムをとらえるとバラバラなため、外部の変化に対しての対応力は弱かった。これからのITシステムのあり方として、水平統合型のシステムが求められている。では、日本HPが考える水平統合型のシステムとはどのようなものだろうか。

 同社では、「標準化」「シンプル化」「モジュール化」「統合化」という4つの技術に注力している。例えばHP Integrityサーバでは、HP-UX、Windows、Linuxといった標準的なOSをサポートしている。これにより、アプリケーションごとに異なるOSで動作していたとしても、システムを統合することが容易になる。同様にシンプル化は、物理的にハードウェアを集約し、アプリケーションもまとめて利用しようという考え方だ。さまざまな企業システムを統合するために、いわゆる「システム・コンソリデーション」を検討している企業の要件にマッチする。

 またモジュール化/統合化に必要となる仮想化は、サーバやストレージ、ネットワークといったリソースを概念的に取り扱いやすい単位に変換して提供するもの。アプリケーションとは別に、コンピュータのリソースを仮想化して使うというアプローチだ。

 HP Integrityサーバの最上位モデル「HP Integrity Superdome」では、最大64プロセッサ/128コアの拡張性を備えている。ハードウェアとソフトウェアのパーティション機能に代表されるHP-UXの仮想化テクノロジーを利用し、必要とするアプリケーションに対して、いま本当に必要とされるプロセッサリソースを、ダイナミック(動的)に割り当てられる。これにより、時間帯に応じてプロセッサリソースの割り当てを変えながら、無駄のない最適な処理を施せる(図4)。

photo 図4 HP Integrityのパーティショニング技術。ハードウェアとソフトウェアの仮想パーティション機能によって、必要とするアプリケーション(プロセス)に対し、本当に必要となるだけのCPUリソースを動的に割り当てられる

 もし、前述のSonic ESBでつながれたソリューションで大量の処理が発生した場合には、プロセッサの割り当てを大きくして処理を実行できる。あるビジネスモデルから異なるビジネスモデルに変わっても迅速に対応するアダプティブ・インフラストラクチャのコンセプトを、概念だけではなく、まさに現実のものにすることができるのだ。

 このように、Sonic ESBとHP Integrityサーバの組み合わせは、全社的な規模のシステム統合を実現する足がかりとなるベストマッチソリューションと言える。それぞれの製品がもたらすメリットの相乗効果が、ビジネスの急激な変化にも逐次適合できるアダプティブ・インフラストラクチャを実現し、真に強い企業に必要となる最適な機能と性能を提供してくれる。

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ホワイトペーパー「『Sonic ESB』-俊敏性と経済性に優れたSOAベースのシステム統合基盤」が、TechTargetジャパン ホワイトペーパー ダウンロードセンターで入手できます。




提供:ソニック ソフトウェア株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年5月25日