LVM技術で進化するサーバサービス:ビジネスの成長に合わせて柔軟にディスク領域を変更

「ビジネスの成長は予測不可能。Webビジネスはフレキシブルにリソースをコントロールしたい」。そんなユーザーが注目するサーバサービスが登場した。@YMCが提供する、「マネージド2000/4000」と「カスタム2000/4000」がそれだ。ディスク管理機能「LVM」をフル活用し、柔軟な運用を可能にした。


将来性のある事業を小規模からスタート

 専用サーバサービスを利用するユーザーは、サービスを提供する会社に運用を任せる場合と、自社で運用を進めていく場合と2種類に分かれる。しかし両者とも、そのリソースの管理には頭を悩ませることが多かった。

 リソースの増減をあらかじめ予測して、適宜変更していきたいが、現実はそう簡単な話ではない。いざリソースを増やすにも、ハードウェアの変更は技術的にどうしても設定に時間がかかるし、「あらかじめ」といってもビジネスの成長のタイミングは、予測不可能な場合が多い。そこで、将来を見込んで、ビジネスの立ち上げ段階から、大容量のリソースを用意することになる。小さく生んで大きく育てたいビジネスにもかかわらず、多めのコスト負担を覚悟してスタートさせなければならないという悩みが付きまとっていた。

 @YMCが新たに提供するプランは「マネージド2000/4000」と「カスタム2000/4000」の2種類。従来のサービスを進化させたものだ。この新プランは、Core 2 Duo の CPU にメモリ 2Gバイトもしくは 4Gバイトを搭載して、ハードディスクが 500Gバイトにスペックアップされている。マネージドプランはサーバの運用、管理を@YMCに任せるプランで、カスタムプランは利用企業が好きなときにアプリケーションをインストールできる、さらに自由度の高いものだ。2つのプランについて500Gバイトという容量に設定した狙いを取締役技術部長 岩間和彦氏は次のように話す。

 「将来の運用を見込んである程度の容量は確保したいが、最初からそれほど大きな容量は必要ないという声をいろいろといただいていました。そうしたニーズにお応えしたのが、今回の新プランです」

 実は新プランの特長は、ハードディスクを500Gバイトに増やしつつ、ディスク領域の動的割当てに対応したサービスとして提供する点にある。具体的には、初期設定時にハードディスクをシステム領域80Gバイト、ユーザー領域80Gバイトの計160Gバイトでセットアップ。そのほかの未設定領域約300Gバイトは、サービス開始後に、ユーザーの運用状況に応じて領域の拡大・追加に利用できる。これによって500Gバイトのハードディスクを、より柔軟かつ効率的に活用できる。単なる「スペック競争」を踏み越えた、ユーザーメリット中心のソリューションが求められている中、こうした機能はまさにニーズをとらえたサービスといえる。

 ユーザーの利用方法に合わせたサービス展開を重視する@YMCでは、VPS・専用サーバの間で基本的な構成、サービス内容に大きな違いを持たせていない。それよりもまずユーサーが実現したいシステム内容に応じて「マネージド」か「カスタム」の選択を行い、さらに必要となるスペックに応じてVPSか専用サーバを選ぶ、という選択方法が可能になっている。また、VPS内、専用サーバ内でのスペックアップも可能で、ユーザーの作業はほとんど不要で上位のプランへの変更も可能だ。

 こうしたサービスを技術的に支えているのが、「LVM」(Logical Volume Manager)だ。LVMは、複数のハードディスクや物理パーティションにまたがった領域を、あたかも1つの連続した領域であるかのように扱うことができるディスク管理機能。LVMを利用することで、パーティション容量の拡大や縮小が容易になる。

最初から「区画整理」の必要はない

 LVMによって何が実現されるのか、分かりやすく解説しよう。ハードディスクを複数の領域に切り分けて使う場合、まず領域を確保して、OSで使えるように初期化する必要がある。初期化する前の領域をパーティション、初期化した領域をボリュームと呼ぶが、土地に例えるなら、前者は更地の区画、後者はそこに家を建てて住める状態にしたと考えてもらえばいい。

HDDの使い方の基本 HDDの使い方の基本

 では、後からパーティションを大きくしたい場合はどうするか。一般的には未使用領域を活用することになるが、それがいつも可能だとは限らない。というのも、パーティションは連続した領域である必要があるからだ。全体を見れば土地が余っていても、家のまわりに空き地がないために敷地を広げられないのと同じ理屈だ。

 また、すでにハードディスクの領域すべてを割り当てているため、空き地がないケースもある。この場合、ほかのパーティションを縮小して未使用領域を作っても、一度建てた家の番地は変更できないように、パーティションの開始位置は変えられない。こうした制限があるため、現実的には運用中のパーティション変更は難しいと言わざるを得ない。

 これらの制限を大幅に緩和するのがLVMだ。LVMを使うと、不連続な領域を1つのパーティションにしたり、ハードディスクを追加したりして未使用領域を増やすこともできる。つまりサービス開始時に完璧な区画整理をしなくても、運用状況に合わせて土地や家を増改築できるというわけだ。

パーティションの大きさを変えたいときには パーティションの大きさを変えたいときには

ディレクトリ移動の容易さが効率性高める

 LVMの活用法について、前出の岩間氏は次のようなケースを挙げてくれた。

 「LVMを使えば、既存のディレクトリを独立した領域へと変更することもできます。独立した領域にすれば、ほかのデータの利用容量に影響を与えません。ログやDB、ホームページなどの利用容量が多い場合は、仮に既存領域を拡大しても、想像以上に利用容量が増えて領域を圧迫するリスクがあります。それを考慮すると、既存領域を拡大するより、独立した領域へと移したほうが安定した運用ができるでしょう」

 そのほか、ぜひ活用してもらいたいのがスナップショット機能だ。LVMのスナップショットは、領域の更新された部分のみをコピーする差分方式であるため、比較的小さい容量で瞬時にバックアップが可能になる。また、領域全体が保存されるため、あるディレクトリはバックアップを取り忘れたという人的ミスも発生しづらい。

 @YMCでは長期保存のための本格的なバックアップサービスも用意しているが、例えば更新作業の前に念のためバックアップを取る場合など、このスナップショット機能が大いに役に立つだろう。

 ユーザーとしては、ポテンシャルの高いサービスを長期間安心して利用できるかどうか、ということも、ホスティングサービスを利用する重要な指標となる。柔軟なディスク管理が可能であれば、1年、2年、あるいはそれ以上の長期スパンでの利用計画を立てることができる。

 いずれにしても、運用状況に合わせて柔軟に領域を変更できるのは大きな魅力だ。メモリ2Gバイトの「マネージド2000」「カスタム2000」が初期設定費用5万9850円、月額利用料2万7300円から。メモリ4Gバイトの「マネージド4000」「カスタム4000」は初期設定費用8万6100円、月額利用料3万450円からとなっている。

 今後の展開として、@YMCでは、サーバの選択基準が利用可能なメモリ容量やサーバの共有数をベースとするようになると想定し、メモリ容量をベースにサービスのラインアップを再編成中だという。性能が向上し続けるサーバの活用法などを、広くユーザーに啓蒙していくことも強化するとのことだ。



提供:株式会社 アット・ワイエムシー
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年12月25日

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